着物・和・京都に関する情報ならきものと

歌舞伎などの観劇で着物を着る際の注意点。マナーや着こなしとは?

歌舞伎などの観劇で着物を着る際の注意点。マナーや着こなしとは?

記事を共有する

歌舞伎などの観劇に着物を着て行く際、気になるのがそのマナーです。今回は、着物で観劇をするときのマナーや注意点についてご紹介。どのような着物を着ていくのがふさわしいのか、色や柄はどんなものがいいのか、着物で観劇に行く際にはぜひ参考にしてみてください。

歌舞伎や演劇、舞台やミュージカルなどを見に行く際、着物を着てみるのはいかがでしょうか。

今回は、どのような着物を着ていくのがふさわしいのか、色や柄はどんなものがいいのかなど、着物で観劇に行く際に押さえておきたい基本的なマナーや注意点、おすすめの着こなしについてご紹介します

観劇ってどのようなもの?基礎的なマナーとは?

観劇マナー

ダイナミックな臨場感が味わえる演劇。歌舞伎のような伝統芸能からミュージカル、コンサートなど幅広いジャンルがあります。

歌舞伎などの伝統芸能を観に行くと、着物をお召しの方に出会うことも少なくないですね。

もちろん、伝統芸能だけでなくさまざまなジャンルの観劇で着物を着て楽しむことができます。普段なかなか着物を着る機会がない人には、ぜひ着物での観劇にチャレンジしていただきたいもの。

そして着物で観劇に行く際には、マナーを理解しておくと安心。まずは、観劇に関する基本的なマナーをご紹介します。

携帯電話、スマートフォン等の電源をオフにする

上演前には携帯電話やスマートフォンの電源はできるだけ切っておきましょう。マナーモード時のバイブレーション音は、静かな会場内では思っている以上に響きます。

また、意外と忘れがちなのがスマートウォッチ。スマートウォッチの画面が光ると、暗い会場内では非常に目立ちますので、こちらも電源を切っておきましょう。

おしゃべりをしたり、音を立てたりしない

上演中は、おしゃべり厳禁。客席は非常に静かなので、小さな音でも耳障りなノイズになります。

上演中に感想を言い合う、バッグの中をごそごそ探る、飴などのお菓子を取り出して口に入れるなどの行為も避けたほうが良いでしょう。

写真や動画の撮影や録音をしない

基本的に、上演中の写真や動画の撮影・録音はNGです。上演前や終演後もマナー違反になることが多いので気をつけましょう。

しかし最近では、作品によっては上演前や終演後、および上演中の一部についても撮影を許可している場合があります。会場のアナウンスや注意事項に従いマナーを守りましょう。

帽子や髪型に注意

帽子をかぶったままの観劇は、後ろの人の邪魔になります。また、ロングヘアの方は、高い位置のお団子ヘアなどは、帽子同様後ろの人の邪魔になるので、低い位置で髪をまとめて。

ヘアアクセサリーも同様に、キラキラしたものやボリュームがあるものは避け、シンプルなものを後ろの人の邪魔にならない位置に付けるようにしましょう。

上演中に席を立たない、通路を歩かない

余程の事情がない限り、上映中に席を立つなどの行為はやめましょう。席を立つことで周りの人の視界を遮ったり、集中して観ている人の気分を阻害してしまいます。

お手洗いなどで中座するのも基本的には避けたいもの。早めに会場に着いて、上演前に済ませておくなど余裕を持った行動がベストです。

事前に公演のホームページを確認しておく

公演によっては、ホームページに観劇マナーの案内を出していることもあります。初めて訪れる際には、事前に公演のホームページを見て、守るべきマナーについて確認しておくのも良いかもしれません。

観劇で着物を着ていくときに注意するべきポイント

着物で観劇する際のポイント

着物で観劇するときには、洋服の時とは勝手が違うので気をつけておきたいことがたくさん。ポイントを押さえておきましょう。

着物や帯の匂いは数日前から取っておく

着物や帯の匂いをとっておく

長く収納しておいた着物や帯には、しょうのうなどの匂いがついている場合があります。

しょうのうの匂いは、慣れない人にとっては気になるもの。気が散って舞台に集中できないこともあるかもしれないので、数日前から陰干しするなどして着物や帯の匂いを取っておくと安心。

帯はボリュームを抑えた結び方を

観劇中は長時間椅子に座ることになります。帯は、背もたれに背を預けられるよう、ボリュームを抑えたな結び方が良いでしょう。通常よりも柔らかい帯枕なども販売されているので、便利なグッズを使用するのも良し。

半幅帯を締める場合はボリュームが出る文庫結びなどは避け、かるた結び、貝の口、吉弥結びのようなボリュームが出ない結び方をおすすめします。

草履や下駄も工夫する

履物や小物にも気を付けたいものです。

下駄のような音が響きやすい履物や、鈴がついている根付けは避けて。草履の底がゴム製のものや、布製や革製の草履であれば、歩いているときに音が鳴りにくいでしょう。

裾や袂に注意

観劇は長時間座ることが多いため、いつの間にか裾が乱れてしまったり袂が隣の席にはみ出してしまったりすることもあります。

上演中に気づいて直そうと体を動かす行為は周囲の迷惑になってしまう可能性もあるため、座席に着いたら裾と袂を整えてから座りましょう。また、大きめの膝掛けで太ももから膝のあたりを覆うようにして座ると、裾が乱れにくくなります。

観劇でおすすめの着物の種類や着こなし

着物で観劇に行く場合、演劇のジャンルや座る席などによって着物の種類や着こなしを変えるといいでしょう。

観劇での着物の種類や着こなし

歌舞伎の一等席なら「付下げor訪問着+袋帯」などのフォーマルな装いがおすすめ

1・2階席はフォーマルに

歌舞伎の一等席は、公演の内容にもよりますが、チケットの価格帯も高く、とりわけ襲名披露などの際には和洋問わずフォーマルを意識した装いの観客が多いものです。

こちらに座るのなら、訪問着や付下げ、色無地など、フォーマルな着物がおすすめ。華やかな色合いや柄のものを、帯は袋帯を合わせて、品格をあげた装いで観覧してみてはいかがでしょうか。

歌舞伎の2階席・3階席なら「小紋or紬+名古屋帯」で気軽に

2・3階席はカジュアルに

歌舞伎でも、2階席や3階席などは比較的カジュアルな装いの観客が多いエリア。

落ち着いた色合いの小紋や紬に名古屋帯などの組み合わせで、気負わないコーディネートがおすすめ。

帯は椅子に深く腰掛けられるよう、フラットな結び方だとより場に馴染みます。

ミュージカルや演劇な観劇なら「小紋や紬+名古屋帯or半幅帯」

ミュージカルは小紋や紬

気軽に観覧できるミュージカルや演劇などの観劇には、こちらも演目次第ではありますが、おしゃれ着として着られる小紋や紬などがおすすめです。

色や柄に演目にちなんだモチーフや色を取り入れるなど、自由な着こなしで観覧することでより観劇を楽しむことができそう。

着物での観劇にチャレンジしてみましょう!

観劇は着物で行くのにぴったりな、またとない機会。ジャンルや演目に合った着物やこだわりのコーディネートで、ぜひ着物で観劇に出かけてくださいね。

観劇の際のマナーを守ることはもちろん、着物ならではのマナーも知った上で観劇に行くとさらに楽しめますよ。

シェア

BACK NUMBERバックナンバー

LATEST最新記事

すべての記事

RANKINGランキング

  • デイリー
  • ウィークリー
  • マンスリー

HOT KEYWORDS注目のキーワード

CATEGORYカテゴリー

記事を共有する