商品番号:1526014
【 仕入れ担当 中村より 】
重要無形文化財指定の地機織、究極の本場結城紬。
さらに糸から別格の細い真綿糸…
その絣をくくり上げたのは、かの重要無形文化財保持者、田中林次氏。
これだけで目を丸くするのは私だけではないはずです。
そして160山亀甲詰絣のお品…
今後このような絶品とはまずめぐり合えません…
本場結城紬のお値段は本当に上がっております。
本品のような160山亀甲の傑作は、
まず制作自体がほぼございません。
出合いに感謝の作品をまさかの価格にて…。
これぞ至高の本結城。
織のお着物ファンの方、特に、結城紬を愛される愛好家の方に、自信をもっておすすめいたします。
まずはどうぞご覧くださいませ。
【 色柄 】
シックに落ち着いた紺色の真綿紬地。
その中に160山亀甲絣と蚊絣が一面に織りなされました。
意匠には流水草花のお柄が表現されて。
繊細な160山亀甲絣の柄を成す為に大変細い糸を用いますので、
その織り上がった風合いも驚くほどに軽やかに仕上がっております。
いまではこの細い糸を紡ぐことのできる方は少ないと聞いております。
現代シーンに通ずるセンスあふるる逸品です。
シンプルですっきりと、洗練された表情を醸し出し、実に贅沢な仕上がりでございます。
まずお品がございません。
三代お召しになって味が出るといわれるのも納得のいく素晴らしい地風は、
丁寧に紡いだ上質な真綿を使用しておりますので、本当にしなやかです。
地入れをして、ほどよく糊が抜けますと、驚くほど軽くふっくらとした風合いになります。
織り手さんや絣を括って糸を染める職人さんの根気が伝わってくる確かな織物という美術工芸品。
一流の手仕事の美しさを末長く愛でていただける方にお届けいたします。
洗い張り、仕立て直しを繰り返して、母から娘へと世代を超えて、
末長くご愛顧いただきたい逸品でございます。
【 田中林次について 】
1943年に、戦時中の贅沢品禁止の動きの中で、
結城の技術を後世に伝える目的で国から
認定された6人の結城織物技術伝承者の中の一人。
【保持者の認定】
(1)保持者の認定は、糸つむぎ、絣くくり、染色、織り、
仕上げ等の工程に従事する者を代表者として認定する。
(2)製織り地域が茨城県、栃木県にまたがっているので、
保持者を認定する各工程について、両県より一名ずつ
保持者代表として認定する。
以上について審査の結果、次の6名が代表者として認定された。
【 糸つむぎ部門 】 大里ふく 大塚いせ
【 絣くくり部門 】 北村勘一 今井五郎
【 織り部門 】 北条きの 増田かね
その後、絣くくり部門の北村勘一と今井五郎が
死去、1974年(昭和49年4月20日付を以て)
次の名が新たに認定された。
【 絣くくり部門 】 田中林次 谷島武雄
【 本場結城紬について 】
1953年(昭和28年)平織と縮織が茨城県無形文化財に指定
1956年(昭和31年)国の重要無形文化財として総合指定
2010年 ユネスコ無形文化遺産への登録認定
国が重要無形文化財として総合指定した技術は、
以下の3つの工程が指定の要件である。
糸つむぎ:使用する糸は全て真綿より
手つむぎしたものとし強撚糸を使用しないこと
絣くびり:絣模様を付ける場合は手くびりによること
織り:地機(じばた)で織ること
の三つ
以上の3要件のすべてを満たさない場合は重要無形文化財とは
みなされないが、「本場結城紬」であることには相違ない。
(「本場結城紬」は元々は高機で織られたものにも適用される
商標である)。
■「産地地入れ」をおすすめいたします。
「フノリ」が用いられている他の産地の紬と異なり、
結城紬は、「うどん粉(小麦粉)」が用いられております。
それをきちんと取り除くことが、真綿ならではの風合いを出す一番の秘訣。
結城の産地にて、その一反一反を見極めながら、
職人さんが微調整しつつ進める地入れ(=湯通し)が必要不可欠。
産地に戻しての地入れは、ドラム缶約一本のお湯を用いて行われます。
(※税込19,800円・地入れ期間約3週間にて承ります。)
【 結城紬について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1977年3月30日指定)
平織と縮織が茨城県無形文化財に指定(※1953年)
文部科学大臣指定重要無形文化財総合指定(1956年)
ユネスコ無形文化遺産への登録認定(2010年)
茨城県・栃木県を主な生産とする絹織物
茨城県西部の結城市と隣接する栃木県
小山市などで製織されている。
結城郡の旧石下町(現・常総市)にも
「いしげ結城紬」があり、手織のほか機械織
(力職機)による製織、糸も真綿手つむぎ糸、
石下の手紡糸、撚糸工場の強撚糸など様々である。
平織と縮織の2種類があり、現在の結城紬は
撚りのない糸を経と緯に使用する平織が主流で、
全体の約97%を占めるが、かつては横糸に
強撚糸を使い表面がちりめん状に仕上げられた
縮織が主流であった。
戦後昭和中期頃は縮織が結城紬全体の
約9割を占めていた。
元来は堅くて丈夫な織物であったが、絣の
精緻化に伴い糸が細くなってきたため、
現在は「軽くて柔らかい」と形容されることが多い。
本結城の工程は国の重要無形文化財で
「本場結城紬」は地域団体商標に登録されている。
【 歴史 】
1865年 初めて絣の結城紬が制作される
1873年 ウィーン万国博覧会出品
1953年 平織と縮織が茨城県無形文化財に指定される
1956年 4月24日重要無形文化財指定(平織のみ)
同時に従事者6名が技術保持者に認定
1961年 結城市を中心とした各市町村により
財団法人重要無形文化財技術保存会設立
1974年 NHK朝の連続テレビ小説で放映された
『鳩子の海』で一部結城市が舞台となり、
結城紬の知名度が高まる。
1976年 技術保持者6名の認定解除
保持団体の認定に変更
171名で本場結城紬技術保持会設立
同会が重要無形文化財「結城紬」の
保持団体として認定
1977年 3月30日経済産業指定伝統工芸品承認
結城紬伝統工芸士認
(この年の認定者は染2名、絣くくり6名、織り6名)
1986年 栃木県伝統工芸品
1988年 茨城県郷土工芸品の指定を受ける
2004年 品質検査の際に重要無形文化財の指定要件を
満たしていない反物にも「重要無形文化財指定」証票が
不正交付されていたことが明らかになり文化庁が保存会に
改善を指導
2005年 6月3日分の検査合格品より全反物が
「重要無形文化財」表記のない証票へと変更
2010年 ユネスコ無形文化遺産リストに登録。
2014年 小山市市職員「紬織士」の採用制度開始
絹100%
長さ12.4m 内巾36cm(最大裄丈68cm)
本場結城紬検査協同組合、本場結城紬卸商協同組合の証紙がついております。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、街着、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる帯 お洒落袋帯、九寸名古屋帯、八寸名古屋帯など
お仕立て料金はこちら
地入れ3,300円+※胴裏8,250円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て28,600円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)
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