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着物ラバーの装いご紹介(後編)【ブルガリホテル東京】「きものでスイート」vol.6

着物ラバーの装いご紹介(後編)【ブルガリホテル東京】「きものでスイート」vol.6

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4月にオープンしたばかりのラグジュアリーホテル『ブルガリホテル東京』。スイートルームでの特別な夜を彩る、ゲスト10名の十人十色の素敵な装いをご紹介いたします。

2023.05.17

よみもの

着物ラバーの装いご紹介(前編)【ブルガリホテル東京】「きものでスイート」vol.5

スイートルームに花咲く着物談義

『ブルガリホテル東京』スイートルーム

『ブルガリホテル東京』プレミアムスイート

普段はなかなか泊まれないホテルのスイートルームにゲストをお招きし、着物で特別な時間をお過ごしいただく連載「きものでスイート」。

第2弾の舞台となるのは、〈ブルガリ ホテルズ&リゾーツ〉が手がける日本初のラグジュアリーホテル『ブルガリホテル東京』です。

パーティの模様

眼下に東京の景色をおさめながら、着物談義に花を咲かせる……

そんな宴にお集まりくださったのは、このスペシャルなホテルに遜色がないほど華やかな装いを身にまとった10名のゲストたち。

前回に引き続き、みなさまのスタイリングのポイントを伺いました。

Iさん、原色カラーのドレス帯を2年越しに

着物歴4年のIさん

トップバッターは、【”きものと”お金の座談会】にもご登場いただいたIさんのスタイリングから。相変わらず、着物歴4年とは思えない着慣れた風情です。

よみもの

”きものと”お金の座談会@ザ・リッツ・カールトン東京

装いのポイントを伺うと、「今日の主役は帯です!」と元気よく答えてくださったIさん。

ありがたいことに、こちらの帯は京都きもの市場の展示会でご購入いただいたもの。もともと原色カラーがお好きで、このパキッとしたブルーの帯に一目惚れされたそうです。

展示会で一目惚れしたという原色の帯とともに

これだけ鮮やかな色彩の帯地に豪華な蘇州刺繍が金糸であしらわれているにもかかわらず、着姿全体が派手になりすぎないのは、ナチュラルカラーの訪問着でバランスを取っているからこそ。

実は……着物もやはり濃いめの色がお好きなため、こちらの帯に合わせる着物が見つからず、購入されてから2年間は眠ったままだったとか。

ピンクと黄色のネイルもこの日のスタイリングにさりげなく呼応してらっしゃいます

ピンクと黄色のネイルもこの日のスタイリングにさりげなく呼応

ですが、そういえば!とナチュラルベージュの訪問着があることを思い出し、2年越しにこの帯を初下ろししてきてくださいました。

どこかオリエンタルなムードのある上品なスタイルが、Iさんにとってもお似合いです!

Nanaさん、特注の和田光正作品で荘厳に

ななさま

Iさんと同じ着付け教室に通われるNanaさんは、普段から着物でホテルでのランチやアフタヌーンティーなどを楽しまれているそう。

ご友人同士でも好みは異なり、Nanaさんはピンクなどのかわいらしいお色味がお好き。

裏地までこだわった特別な一枚

八掛部分にも繊細な金彩友禅が

こちらの、白とピンクを基調とした金彩友禅の訪問着は和田光正さんの作品で、なんと世界に3点しかない貴重なものなのだとか。教会をイメージしたステンドグラス調の柄が目を引きます。

金やプラチナ箔をあしらった金彩友禅の帯

同じく和田光正さんが手がけた袋帯は、もともとブルー系で作られていたものを特注でこの色味に変更してもらったそう。金・プラチナなどの箔が全体にあしらわれ、荘厳な世界観が演出されています。

世界に数点の着物に、世界にひとつだけの帯。唯一無二の輝きと存在感が全身から放たれていました!

Sさん、周囲に心配る大人の装い

新緑をイメージしたスタイリングのSさん

着物歴5年のSさんも、Iさんのご友人。季節に合わせて新緑をイメージしたコーディネートでお越しくださいました。

新設されたばかりである『ブルガリホテル東京』の千客万来や商売繁盛を願い、訪問着は竹を中心とした宝尽くしのおめでたい柄で。

おめでたい場にふさわしい吉祥文様の訪問着

紅葉や菊などの草花、蝶々の柄に金糸を織り交ぜた名古屋帯はエレガントな華やぎを作り出して。訪問着×名古屋帯の肩肘張らない、だけど特別感も残したセミフォーマルなスタイル。そこにはSさんのある想いが込められていました。

訪問着と名古屋帯の準礼装に込められた思い

知人に教わりながら手探りで着物について学んできた経緯があるため、「みなさんのように確かな知識があるわけではない」と語る謙虚なSさん。

しかし、そんな自分だからこそ、着物は敷居が高いと思っている方々に寄り添えるのではないか……

そんな想いであえて親しみを感じられるような装いを選ばれたとのこと。随所にあらわれた細やかなお心遣いに感動いたしました。

佐藤いづみ先生、大人ガーリーな花柄スタイル

着物歴は15年以上のいづみ先生

そして、今回はヨーロピアンスタイルのお花教室『chami chami flower』を主宰されている佐藤いづみ先生も宴にご参加くださいました!

着物愛好家としての顔も持ち、京都きもの市場が主宰する「和のお花アレンジの会」でも講師を務めてくださっているいづみ先生。この日は大のお気に入りである『小糸染芸』の小紋をお召しになっています。

ニュアンスカラーでまとめた大人ガーリーな装い

ニュアンスカラーでまとめた大人ガーリーな装い

お気に入りポイントは、趣向を凝らした柄ゆき。

いづみ先生がお召しになっていることからもお花を連想させますが、お花はお花でも桜かな?紅葉かな?と見る人によって印象が変わる描かれ方が、他にはない魅力だといいます。

星にも見えるためクリスマスなどいろいろなシーンに合わせて愉しまれているとのこと。紫とピンクを配合した色合いも華やかで、ちょっとしたパーティー向き。

帯締めも可憐な彩り

帯はKITTEで毎年開催される京都きもの市場の展示会でご購入いただいたもの。

雑誌『美しいキモノ』にも掲載された『かはひらこ』さんの帯で、この絶妙なニュアンスカラーと柔らかなタッチの唐草文様に目を引かれたそう。

ワンポイントになる帯締めのカラーも含め、愛らしさあふれるいづみ先生らしさがスタイリングに宿っていました。

akemiさん、ハイエンドカジュアルに道明を

きものとライターとしても活躍するakemi先生

最後にご紹介するのは、きものとライターのおひとりでもあるakemiさんの装いです!

着物愛好家でなおかつ美術鑑賞がご趣味であるakemiさんの「きものでミュージアム」は2021年8月から続く人気連載。最近では、その影響で美術館に着物で訪れる方がどんどん増えているのだとか。

よみもの

きものでミュージアム

そんなakemiさん、いつもは濃い色の着物をお召しになっている印象ですが、今回は中間カラーである利休色に挑戦。

こちらも『小糸染芸』の、流水を染め入れた大人小紋でお越しくださいました。

小糸太郎さんがデザインしたハイエンドカジュアルな一枚

こちらを手がけた​​5代目当主・小糸太郎さん曰く、何種類もの型紙を使って染め合わされたハイエンドカジュアルな一枚。

そこにシンプルでありながら上品な西陣の名門『加納幸』の本袋帯を合わせた、落ち着きのある大人のスタイリングが素敵です。

多幸感溢れる道明の帯締め

多幸感あふれる道明の帯締め

2014年に、娘さんの高校の入学式への出席をきっかけに着付けを学びはじめたというakemiさん。それから9年で、着物沼にどっぷりハマられたそう。

特に魅了されたのが、ひとたび締めればスタイリングが決まる、うっとりと美しいグラデーションも魅力的な『道明』の帯締め。

現在は同社の組紐教室にも通って帯締め作りも楽しまれています。着物と出会い、世界が広がったとおっしゃっていました。

次はどちらのスイートへ…

「きものでスイート」企画にご参加くださった皆さん

まさに十人十色の魅力あふれる装いで特別な夜を彩ってくださったみなさま、これからも素敵な着物ライフがあらんことを……

この度はご参加、本当にありがとうございました!

次回の「きものでスイート」はあのホテルへ……!?

読者のみなさまもぜひご参加をお待ちしております!募集は京都きもの市場インスタグラムより。どうぞ情報をお見逃しなく!

撮影/TADEAI 久野藍

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