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無心になれる針仕事…和裁士さんに運針を学ぼう 京都きもの市場 大阪梅田店 2周年イベントレポート

無心になれる針仕事…和裁士さんに運針を学ぼう 京都きもの市場 大阪梅田店 2周年イベントレポート

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「運針」とは針の運び方の最も基礎となる、いわゆる「並縫い」のこと。 簡単そうに見えますが、両手を上下に素早く動かしてまっすぐに針を運ぶのは至難の業! 今回は和裁士さんに直接ご指導いただき、運針を基礎から学びました。

京都きもの市場 大阪梅田店では2周年記念イベントを開催。「京都きもの市場 大阪梅田店」では2月7日~18日の10日間にかけて、様々な2周年記念イベントを開催。
11日にはカメラマンによる撮影会を、16日には着付けスタイリスト大久保信子先生によるトークショーなども催されました。
またスペシャルラインナップとして「Ladychloa」のコーナーも登場。
ディレクターTAKA NISHIKAWA氏にお話をお聞きすることもできました。

「Ladychloa」では立ち姿が綺麗に見える着物作りにこだわられており、ドレス感覚で着ることができるモダンな着物がいっぱい!
季節を問わないオールシーズン対応の帯なども揃い、海外でのパーティシーンにもぴったりなため、海外赴任の奥様方にもとても人気があるそう。
和裁士さんに教わって、はじめての運針を体験!
今回私がレポートするイベントは、和裁士さんに本格的な「運針」を学ぶレッスン。
参加された方の中には「実はずっと和裁教室に通ってみたいと思っていて…」という方や、マイお裁縫箱を持参されている方もいらっしゃって、みなさん気合十分です!
運針をご指導くださるのは、「着物解体」イベントでも講師を務めてくださった「たけなか和装」の竹中志織(しおり)先生。
国家資格である「和裁技能士」の資格を取得された後、お父様が営まれる和裁の会社「たけなか和裁」の和裁士として、日々その腕を磨かれています。
和裁針の細さにびっくり!
まずは先生から和裁用の針を配っていただいたのですが、洋裁の針と違い折れそうなほどに細く、糸を通す針の穴も糸1本がやっと通るくらいの小ささ!
糸を通すだけでも一苦労です。
「和裁士が着物を縫うのに主に使用する針は『四ノ一』『四ノ二』『四ノ三』の3種類。
『四ノ一』の針が一番短く、次に二の針、三の針と次第に長くなっていきます。
私自身も最初は一番短い『四ノ一』から使い始めて、次第に長い針を使いこなせるようになりました。
最初は短い針が使いやすいと思いますので、皆さんも短い針から初めてみてください」と先生。
中指の使い方に大苦戦!
まずは針の持ち方を練習。
次に教わったのが基本となる「針の持ち方」。
針を人差し指と親指でつまみ、針先は3~5mmくらい出るようにします。
奥の中指、薬指、小指はぎゅっと手のひらに折り込んでおきます。
特に皆さんが一様に苦戦されていたのが中指の位置。
中指に付けた指ぬき(第一関節と第二関節の間に付けます)で、針のお尻を押すように当てて支えるのですが…これが簡単そうですがなかなかできません…、汗。
みなさんも「中指が針に届かない~!」と一様に苦しんでいらっしゃいました。
布は左手でピンと持ち、上下に動かします。
布に記された線の上を両手でしっかりと持ち、左手で布をピンと張っておきます。
そして右手の親指と人差し指で持った針をこすり合わせるように動かしていきつつ、左手で布を上下に動かしながら進めていくのですが……
自分でやってみるとなかなかうまくいきません。
そこで先生に一度お手本を見せていただくと、
あまりの速さに「えー!どうなってるの?」「早すぎて針があるように見えない!!」と皆さんから驚きの声が。
先生の手が上下に大きく動いているのがわかります。
運針は姿勢がとても大切とのことで、上半身を正しくして座り、両手はひじから曲げて水平に前に出しておきます。
針を手首だけで動かすのではなく、ひじから上下に動かしていくので猫背にならず、縫い姿がとても美しいのも印象的でした。
ちくちく…と無心になれる、心地よい時間。

先生から指導を受けた後はいよいよ実践!
ご友人とおしゃべりしつつ楽し気に手を動かす方や、「ここはどうしたらいいの?」と先生に質問される方など、みなさん和気あいあいと作業を進められていました。
「最初は縫い目が大きくても大丈夫です。
手の動きに慣れると少しずつ縫い目も小さくなり、整っていきますので、ぜひご自宅でも練習してみてください。
針が細いと練習がしづらい方は、ご自身の使いやすいもので初めてみるといいですよ」と先生。
先生も和裁学校に通い始めた頃に、糸を通さない針を使って運針の練習を何時間も続けられたのだとか。
やはり毎日の訓練の賜物なのですね。
イベント終了後は、「私もテレビを見ながら運針の練習をしようかしら」とおっしゃる方や、
「余計なことを考えないで夢中で針を動かすのがとても心地よかった」という喜びの声をお聞きすることができました。
 手指を動かすこと、普段取り組まないことに挑戦することは、脳の活性化に繋がるとも言われていますが、
「運針」は針と糸さえあればどこでも手軽にできる、うってつけの脳トレーニングかもしれません!
皆様も「運針」に一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
ライター / HARARI

祖母の代からの着物好きが高じて、20代の頃に着付けの師範資格を取得。
着物を着て京都の寺社仏閣へお出かけするのが楽しみ。
ライフスタイル誌やウェブメディアの編集&ライティング、着物通の著名人インタビューなども手がける。

大阪梅田店では毎月様々なイベントを開催!
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着物と和裁の3つの学び <初級編> さくらおばあちゃん直伝!運針をマスターする~

和裁をはじめてみたいと思ったら、まずは何から取りかかればよいのでしょうか。好みの反物を選ぶところから、仕立てるものの寸法を決めること、布を裁つこと、そして仕立てには欠かせない運針をマスターするポイントをご紹介します。

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