着物・和・京都に関する情報ならきものと

地元の魅力を再発見!着物で母娘旅 「Magnificent KIMONO!」vol.4

地元の魅力を再発見!着物で母娘旅 「Magnificent KIMONO!」vol.4

記事を共有する

私の生まれ故郷である愛媛・瀬戸内の魅力。今回は母とふたりで着物旅に出ましたので、そんなお話をさせていただきます!

2022.12.20

よみもの

美しい着物で、美しい空間へ 「Magnificent KIMONO!」vol.3

生まれ故郷の魅力に触れる旅

私やっぱり、日本が好き。

毎回帰国するたびに日本の美しさ、地元の美しさにハッとさせられます。

地元の美しさにハッとさせられる

というわけで…

「ボストンの着付師、北川聖子」は、年末年始を日本の家族と過ごすべく一時帰国をしておりました。

私のお気に入りの景色しまなみ海道

お気に入りの景色、しまなみ海道

海外在住者の定めでもあるのですが、私の母も70代になり(父は数年前に他界)年に一度帰国するペースで行くと、「一体あと何回母に会えるのだろう…」と急に心細くなるものです。

今までは、帰国のたびに多方面からお誘いを受け、時間が許す限り友人や知人と会うため時間を割いておりましたが、今回は「母との時間をなるべく大事にしたい」と、たくさんのお誘いを勝手ながらお断りさせていただきました。

みなさんのご理解のおかげで、今回は母と、私の生まれ故郷である愛媛・瀬戸内の魅力にあらためて触れる旅に出られましたので、今日はそんなお話をさせていただきます。

憧れのラグジュアリー観光列車『伊予灘ものがたり』

母自慢の大島紬

母自慢の大島紬を着て。手には友人と制作&販売する博多帯バッグ。日本帰国時は基本的に、母のワードローブから着物を全拝借

クラシカルな雰囲気漂う列車に揺られ、一流のシェフが腕を奮うグルメをいただき、瀬戸内の美しい景色が眺められる!と噂の『伊予灘ものがたり』。

そりゃ〜着物で行くしかない!と、母と2人で初乗車。

私たちが乗ったのは、松山〜八幡浜の列車旅をたっぷり2時間かけて堪能する「八幡浜編」です。

「八幡浜編」
互いに向かい合うスタイルで会話も楽しめる

私たちが座った席は、互いに向かい合うスタイルで会話も楽しめるのはもちろんのこと…

反対の海側の席とは高低差があるため、どちらに座ってもしっかりと瀬戸内の美しい景色が堪能できました!

列車はあっという間に海辺に

出発してしばらく経つと、少しずつお料理が運ばれて来ます。

この「八幡浜編」では、愛媛で人気のフレンチの老舗『レストラン門田』のお食事がいただけるのです。お重に入ったお料理はプレゼンテーションも美しく、”列車の中でいただくご飯”という概念をあっさりと覆していきます。

まるで絵画のフレームのようまるで絵画のフレームのよう

ご飯に気を取られているうちに、列車はあっという間に海辺に差し掛かりますよ!

穏やかで水面がキラキラと光る瀬戸内の海が窓いっぱいに広がった瞬間、車内からも歓声が沸きます。

ここでやっと気付きました、、この大きな大きな窓枠、まるで絵画のフレームのようではありませんか!

なるほど、この美しい瀬戸内と勇壮な島並みを絵に見立てて楽しめるんですね、なんてオシャレな趣向なんでしょう。

その景色は、地元の人間でも目を奪われる美しさ。この地に産まれたことをあらためて誇りに思う瞬間となりました。

地元の人間でも目を奪われる美しさ

ですが、乗車したあなたに感動を与えるのは、この景色だけではありません!

実は、この日は底冷えする寒さで、愛媛では珍しく雪が本降りとなりました。そんななか、至るところで地元の方たちが、手を止め足を止め、こちらに手を振ってくれるのです!

なかには歓迎の気持ちを込めた大きな看板を抱えた方や、かわいらしい仮装をして待っていてくれる子供たち、そしておじいちゃんおばあちゃんも…

この美しい瀬戸内と勇壮な島並み

なんと、遠く離れた大洲城からも幟を振ってお出迎え!

「愛媛県」には「愛」がある。

「愛」というおもてなしを知る愛媛県人。

手を振ってくださる方々は、みなさんボランティアなんだそうです。もしくは地元の商店が、訪れたお客さんを巻き込んで、

「あ!伊予灘ものがたりが来たぞ!」
「みんなで手を振ろうよ!」

と、みんなノリノリで店先に出て来てくれるのだそうです。こういった”お金で買えないおもてなし”こそが、心にいつまでもいつまでも残り続けますね。

この『伊予灘ものがたり』以外に他のルートでも観光列車が走っているそうなので、また次回の帰国の際には必ず乗車したいと考えています。

詳しい情報はこちらからご覧くださいね。

「海の鳥居」こと舌間厳島神社

さて、特急に乗れば1時間ほどで行けてしまう松山〜八幡浜間。

たっぷり優雅に2時間20分もかけて八幡浜駅に降り立ってみたら、雪が横殴りに降っているではありませんか。そんな光景、愛媛で初めて見ましたよ!ある意味ラッキー!

今回八幡浜編を選んだのには理由があり、たった一つ見たい景色が八幡浜にあったから。

「海の鳥居」こと舌間厳島神社

日々愛媛が恋しい海外生活者の私は、InstagramなどSNS上で愛媛の景色を眺めるのが日課なのですが…

そんななかみつけたのが、この隠れた”映え”スポット、「海の鳥居」こと舌間厳島神社(したまいくつしま神社)でした。

なかなか見れない貴重な景色

到着する直前にどんよりしていた雲を割れるように太陽の光が降り注ぎ、その光で雪がキラキラと輝きを放っていて、なんとも神秘的な景色。

雪が真横に降ろうが、ここに来て正解でしたね。なかなか見れない貴重な景色を堪能し、また松山への帰路へと着きました。

着物を着て、地元の魅力を再発見する母娘旅。いいものです。またやらなきゃ。

着物を着て、地元の魅力を再発見する母娘旅

足腰が弱くなったから、もうアメリカには会いに行けないと弱気なことを言う母。

母に新しい景色を見せてあげられないのならば…

ともに地元を旅して、その美しさを見つめ直していきたいな!

シェア

BACK NUMBERバックナンバー

LATEST最新記事

すべての記事

RANKINGランキング

  • デイリー
  • ウィークリー
  • マンスリー

HOT KEYWORDS注目のキーワード

CATEGORYカテゴリー

記事を共有する