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江戸の町にタイムスリップ!? 「都留詩織のきもので下町おでかけ帖」vol.9

江戸の町にタイムスリップ!? 「都留詩織のきもので下町おでかけ帖」vol.9

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いよいよ今年は着物でのおでかけも再開!新年のはじまりとともに「深川ご紹介編」がスタートします。人々の息づかいを感じながら楽しむ下町散策のおともに、ぜひご覧ください。

みなさんこんにちは!都留詩織です。

「都留詩織の きもので下町おでかけ帖」、江東区深川編の始まりです!

江戸時代から続く食文化、点在する骨董品店や伝統工芸のギャラリーなど、古いものへのリスペクトが感じられるこの町を、江戸の町人を意識した着物姿で歩きます。

深川江戸資料館で江戸の町にタイムスリップ!

常設展示室入口

まずやってきたのは、東京メトロ大江戸線・清澄白河駅から徒歩4分のところにある深川江戸資料館。ここは、江戸時代末期天保年間頃の深川佐賀町の町並みを実物大で再現された、体感型の資料館です。

常設展示室

常設展示室に入ってみると、高い吹き抜けの大空間に町が広がっていました。

時折、屋根の上で寝ている猫の鳴き声が聞こえ、夜更けの町に迷いこんだかのよう。鶏の声が聞こえたかと思うと照明が明るくなり、寝静まった夜だった町が昼の様相に移り変わります。

江戸時代末期の深川佐賀町にタイムスリップ2

町を見守る火の見櫓(ひのみやぐら)や大店(おおだな)、白壁の土蔵、船宿や八百屋、水茶屋のほか…

路地に入ると、人々の生活する長屋やお稲荷さん、洗濯されて干された手ぬぐいまでもが再現され、この町に暮らす人々の生活の息づかいが感じられます。

天ぷら屋さんののれん

天ぷらや寿司、そばの屋台も。今でいう深川の町で働く職人さんたちのランチやファーストフードだったようです。冷蔵庫や電子レンジがなくても私たちが想像するよりずっと、豊かな食生活を楽しんでいたようです。

移動式の天ぷら屋さんの屋台と水茶屋

こちらは船宿。船で遊びに行く客を送り迎えする、待合所のような場所。

船宿

これは、実際に水がはられた、猪牙舟(ちょきぶね)の浮かぶ掘割。江戸の町にはこのような水路が多くあり、うなぎがよく獲れたのだとか。それで「江戸前うなぎ」という言葉が生まれたそう。

猪牙舟の浮かぶ掘割

ところで、深川と呼ばれるこのエリアは、住所でいうと清澄・白河・門前仲町・木場あたり。

どうして深川というのでしょうか?

「慶長年間、摂津国(大阪府)から移住してきた深川八郎右衛門によって開発されたところから、そう呼ばれているのですよ」

と、ボランティアスタッフの方に教えていただきました。

「川」がついているのでてっきり、隅田川左岸の低湿地だったことと関係していると思っていました!また、1878年(明治11年)から1947年(昭和22年)まで、江東区の北西部は「深川区」だったのだそうですよ。

江戸っ子に愛された縞の着物コーディネート

全身コーディネート

そんな江戸情緒が感じられる深川の町を散歩するこの日に選んだ着物は、紫の縞。格子とともに、江戸の町民に広く好まれた粋な柄です。

とはいえこちらは織りの着物ではなく、一本一本の線を手描きであらわした染めの着物。実は、裾などの一部に線がより多く描かれた、付け下げ調の一枚です。

帯

合わせた帯は、梅や蘭などの花々がデフォルメして描かれたアンティークのもの。朱色地に意外とも思える組み合わせの水色が効いていて、とても好みです。

古いものへのリスペクトが感じられる深川の町にちなんで選びました。

帯まわり

帯揚げには、はっきりした色の着物と帯のインパクトを和らげる、薄玉子色のちりめんのものをセレクト。帯締めは大好きな若草色を合わせ、アクセントに。

帯留めは九谷焼のアンティークです。帯に梅が描かれているので、そこにやってきたうぐいすをイメージして。

帯まわり

ところがこの帯留め、よーく見るとうぐいすが止まっているのは紅葉した葉のようです。

うぐいすは春の鳥では?そもそも春以外は鳴き声を聞かないし、渡鳥だったっけ…?とあれこれ疑問が浮かび調べてみると、「ホーホケキョ」は繁殖期の鳴き声で、ほかの季節は地鳴きと呼ばれる「チャッチャッチャッ」と鳴くのだそう。

平地の人里で鳴くのは早春ですが、春の深まりとともに巣作りのため山へ帰るそうで、山登りなどをすると春先から盛夏までこの鳴き声を聞くことができます。

「うぐいす色」というとくすんだ茶色〜鮮やかな黄緑色まで幅広く呼ばれているイメージですが、実際のうぐいすは灰みがかったくすんだ茶色。同じく早春に梅の蜜を吸いにやってくる、鮮やかな黄緑色のメジロと混同されることも多いようです。

ファー2

冬は防寒のため首元にファーを巻くことが多いです。手袋にもファーがあしらわれていますが、指が出るものだとそのままスマホを触ることができ便利。

首元、手元さえ防寒すれば、着物はとても暖かいですね。

鞄
草履

鞄はバンブーハンドルの革のもの。足元はおなじみ、カレンブロッソのカフェ草履です。

髪は低めの位置でアップにして、かんざしでまとめました。

ヘアスタイル後ろ

大横綱と記念撮影!

大鵬の等身大パネルと

ちなみに江東区は、双葉山と並び昭和を代表する大横綱「大鵬」が長年暮らした場所。

等身大パネルと記念撮影をして、深川江戸資料館を後にしました。

お相撲さん顔はめパネル

ついついやりたくなっちゃいます!

江戸の町マップ

マップも楽しい

さて次回は…

江戸の町の職人のランチ、「深川めし」のお店をご紹介します!お楽しみに!

ヘアスタイル横

撮影/YUTAKA SATO
ヘアメイク/MIKU SHIGEYAMA

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