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晴れやかに新年を祝う睦月 「月々の文様ばなし」vol.10

晴れやかに新年を祝う睦月 「月々の文様ばなし」vol.10

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おめでたい絵柄や文様はさまざまにありますが、いずれも新年を祝う装いにふさわしく、初詣や屠蘇を祝う膳のお席、挨拶回り、初芝居などの晴れやかな場で、ぜひお召しいただければと思います。

2022.11.21

まなぶ

華やかに風習を身に纏う師走 「月々の文様ばなし」vol.9

サムシング・ニューで寿ぐ気持ちを

気持ちもあらたに迎える新しい年。

むかしは着物を新調したり、または洗い張りなどして身なりを整えて、お正月を迎えたものでしたが、現代でも、着物か帯か、または帯締め一本、半襟一枚、足袋一足でも、サムシング・ニューの、何か新しいものを身につけて、寿ぐ気持ちを表したいものですね。

めでた文様の代表格!「松竹梅」

睦月の文様 「松竹梅」

おめでたい文様の代表格である「松竹梅」。

古くから長寿や高潔さ、気品ある植物として尊ばれ、意匠化された文様が祭祀や祝儀の場に用いられてきました。

松竹梅を組み合わせた図案だけでなく、松、竹、梅と、それぞれ単独でも豊富にバリエーションがあり、品格と華やかさがある吉祥文様です。

「宝尽くし」を新年の装いに

睦月の文様 「宝尽くし」

「宝尽くし」は、いにしえの宝物を文様にして集めたものです。

宝珠、打出の小槌、隠れ蓑、隠れ笠、金嚢(きんのう)、祇園守、分銅、丁子、鍵といったモチーフが意匠化されたもので、招福の文様として晴れ着や祝儀の帯などによく用いられています。

季節を限定しないものの、新年を迎える際の装いにもふさわしい文様です。

初春の風物「七福神」

睦月の文様 「七福神」

恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋尊の七柱の姿をあらわした「七福神」も、おめでたい柄としてお正月によく登場します。

宝船に乗り合わせた図や、小槌や釣竿などの持ち物を象徴にしたデザインもみられます。年明けに、各地ゆかりの神社仏閣で、七福神めぐりが催されるのも初春の風物となっています。

雰囲気と品格、「和楽器」文様

睦月の文様 「和楽器」

雅楽や邦楽で奏でられる「和楽器」。

鼓、笙、琵琶、横笛、火焔太鼓(大太鼓)などを、極彩色を用い装飾性ゆたかに図案化したもので、典雅な雰囲気と品格ある文様として、訪問着や小紋、袋帯や染めの名古屋帯などによくみられます。

「鶴」立ち姿も翔ぶ姿も

睦月の文様 「ツル」

長寿をあらわす瑞鳥として尊ばれてきた「ツル」。

立ち姿も翔ぶ姿も、優雅で気品があり、古くから文様化されて、身分ある人の衣服などに用いられてきました。

写実的なものからデザイン化されたものまで数多くあり、単独で、または瑞雲や亀など他の吉祥柄とも組み合わせてさまざまに描かれています。

着物ファンに愛される「雪持ち」

睦月の文様 「雪持ち」

梅や松、笹竹や椿など、草木の枝に雪が降り積もった様子を文様化したものを「雪持ち」といいます。

寒中を迎える時期、いよいよ寒さも厳しくなるころの季節感ある絵柄として、染め帯などに好んで描かれています。

おめでたい絵柄や文様はさまざまにありますが、いずれも新年を祝う装いにふさわしく、初詣や屠蘇を祝う膳のお席、挨拶回り、初芝居などの晴れやかな場で、ぜひお召しいただければと思います。

そして寒中に入りましたら、寒い季節ならではの、冬の文様も楽しみたいものですね。

2021.10.28

まなぶ

初詣で着物を着よう!おすすめの柄や注意点を解説

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