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【Lesson3】ふんわり鳩胸 ~胸~ 「美しい着姿はボディメイクから」

【Lesson3】ふんわり鳩胸 ~胸~ 「美しい着姿はボディメイクから」

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纏う着物に柔らかに包まれる胸。なだらかな曲線は着姿にソフトな印象を与えてくれます。補正をして調整することもありますができるだけご自身の胸をそのまま活かしながら、より心地よい着姿に近づけてみましょう。

どうありたいか

美しい着姿はボディメイクから

着物:鈴木織物(柳条お召し) 帯:小糸染芸 帯留め:小糸太郎

纏う着物に柔らかに包まれる胸。なだらかな曲線は着姿にソフトな印象を与えてくれます。

下着も洋服の時とは異なり、補正をして調整することもありますが、できるだけご自身の胸をそのまま活かしながら、心地よい着姿により近づけてみましょう。

磯辺コーチ写真

引き続き、元教員(小学校・中学校)という異色の経歴を持つ磯辺崇コーチにレッスンを担当いただきます。

優しいようであってとても厳しく、まず自分がどうありたいか、どうしたいかを考えさせられる磯辺コーチとのセッション。答えは自分自身の内なる声として気づかされ、ビジネスコーチングにも通じるエッセンスを感じます。

「筋トレ」「ボディメイク」などコロナ禍以降、より耳にするようになりました。これらの共通キーワードは「健康」。全世界共通のパンデミックを経験し、自己免疫力を少しでも高めたいと健康への意識が高まっているのかもしれません。

トレーニングを始めるきっかけやタイミングは千差万別。そして続く、続けられるかもまた人それぞれ。動機を本人がきちんと認識できるか否かによって、目標設定や期間は異なります。

一時的な目的を達成するのもひとつ、ライフスタイルとして生活習慣に取り入れるのもまたひとつ。

本連載の指導にあたっては、着物ファンのリアルな悩みをヒアリングいただき「美しい着姿」を実現するためのポイントに絞っての内容を組み立てていただきました。

ふんわり鳩胸

スマホやパソコンの画面を見ることが多くなり、気づけば首はストレートネック、肩は巻肩、首やデコルテもむくみがち。また胸が縮まり、呼吸も浅く早くなりがち。胸を開こうとすると腰が反ってしまう…

加齢と重力のせいにする前に、まだ改善することがあるのかもしれません。

身体の心地よさはもちろんのこと、目指しているのは着物の衿元からなだらかに描かれる曲線と、ふんわり優雅な胸元…

ふんわりとした鳩胸を実現するためには?

磯辺コーチ

磯辺コーチ

胸まわりの筋肉をほぐすことで、張りや凝りが取れて血流がよくなり、老廃物の排出が促されます。ふくらみのあるデコルテやハリのある胸を実現するためには、血行を良くして栄養を行き渡らせることが大切です。早速動きに入ってみましょう。

胸トレーニング1 鎖骨下

まず何からはじめれば良いのでしょうか?

磯辺コーチ

磯辺コーチ

スマホやデスクワークが続くと普段の姿勢が猫背や巻き肩気味になり、血流やリンパの流れが悪くなります。

鎖骨付近にはたくさんのリンパが集まっており、胸の上部分、鎖骨下を少し押し込むような形でほぐすことで老廃物の排出が促され、リンパ全体の流れがよくなり、むくみや疲労感が解消されます。それによりデコルテや胸周りの血流も良くなります。

1 左手で右側の鎖骨下をなでる(中央→外側、外側→中央を交互に)
2 右手で左側の鎖骨下をなでる(中央→外側、外側→中央を交互に)
※強さは指圧程度
3 1、2を繰り返し行う

胸トレーニング2 脇下

他にはいかがでしょう。

磯辺コーチ

磯辺コーチ

次は、胸の中をほぐしていきます。脇の下を掴むようにして肩を回します。

脇の下のリンパの流れを良くすることも、肩こりや胸のたるみの緩和にも繋がります。普段肩こりや猫背気味の方は硬くなりがちですが、この部分をしっかりほぐしていきましょう。

1 右脇の下を掴み、肩を10回まわす
2 左脇の下を掴み、肩を10回まわす
3 1、2の動きを繰り返し行う

胸トレーニング3 胸のばし

他のポイントも教えてください。

磯辺コーチ

磯辺コーチ

リンパの流れがよくなったところで、胸をのばす運動をしていきます。

姿勢は骨ではなく、筋肉によって支えられています。柔軟性を失った筋肉はそのまま縮んで硬くなるため、肩が前側に傾きやすくなり、姿勢の悪さと重なって猫背に繋がってしまいます。

これらを改善するには、普段から姿勢を意識して正すことも大切ですが、胸の筋肉をほぐして柔軟性を取り戻すことが重要です。

1 手を上に伸ばし、そのまま肘を体の後方へ下ろす
※背中のうしろがつまる感覚
2 1の動きを繰り返し行う

いずれも自宅で簡単にできそうなもので安心しました!ちょっとした隙間時間に、ストレッチ感覚でできそうです。

ふんわり鳩胸が叶えてくれること

洋服と着物に包まれる胸は、それぞれ、様子が明らかに異なります。

洋服では立体的にメリハリをつけ、着物では平面的になだらかがよしとされる。それぞれの衣装の特性から着姿がよりきれいに見えるよう、着用する下着にも工夫が凝らされています。

「直線裁ち・直線縫い」の着物が包むボディは「曲線」です。

生地が滑らかにボディに寄り添うように纏えると着崩れしにくく、自分らしい美しい着姿が再現できるのではないでしょうか。

着物はボディコンシャスなだけに、纏う方の曲線が露わになります。
型や枠を超えて、自分が自分らしさを実践できる柔らかな時代になったと捉えれば、着物におけるボディコンシャスはまさに「自分コンシャス」です。

着物は伝統衣装でありながら、今の時代感覚すら反映できているのかもしれません。

美しさに基準はありません。
美しい着姿は他の誰でもなく自分自身を体現し続けるのみ。
一緒に自分らしい美しい着姿を発見していきましょう。

自分コンシャスな着物姿

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