ほのかにまとう雅の薫り 〜小説の中の着物〜 諸田玲子『王朝まやかし草紙』「徒然雨夜話ーつれづれ、あめのよばなしー」第十七夜
小説を読んでいて、自然と脳裏にその映像が浮かぶような描写に触れると、登場人物がよりリアルな肉付きを持って存在し、生き生きと動き出す。今宵の一冊は『王朝まやかし草紙』。時は平安、まとうはかさねの色目。現代の着こなしにも、香を薫きしめるように、ほのかに雅の薫りを。
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