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きもの文化検定 合格者表彰式&記念パーティ @京都ホテルオークラ

きもの文化検定 合格者表彰式&記念パーティ @京都ホテルオークラ

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きもの文化検定1級に合格し、京都ホテルオークラで行われた合格者表彰式・記念パーティーに参加してきました。参加者約200名全員きもの!2年ぶりに行われた華やかなパーティをレポートします!

エントランスでなりきり《築地明石町》ポーズ

akemiさんのコラムはこちら!
「きものでミュージアム」

きもの文化検定1級に合格しました!!

きもの文化検定テキスト

みなさんは、経済産業省・農林水産省・文化庁後援の「きもの文化検定」をご存じでしょうか?

好きだからこそ…「きもの」やその「歴史と文化」について詳しくなれる。
「きもの文化検定」は、きものを学ぶことを通して「きもの文化」への理解を深め、もっと「きもの」に親しんでいただくことを目的としています。

-公式サイトより

なかでも1級は「きものに関する全ての範囲から出題」され、毎年合格率10%台の難関と言われていますが…

昨年11月に行われた第16回の検定にて、私は最上位の1級に合格することができました!

合格者は、毎年京都で行われる合格者表彰式並びに記念パーティに参加することができます。このパーティに参加するのが目的で試験勉強を頑張る人も。

そして何を隠そう、私もそのひとり。きもので京都に旅して華やかなパーティに参加する…そんな人参をぶら下げて勉強を頑張ったのです(笑)。

昨年のパーティは中止でしたので、2年ぶりとなるパーティーに参加してきました。

ドレスコードは「きもの」

パーティーの案内状にあるドレスコードは、ただ「きもの」。

きものであれば、訪問着であろうが、小紋であろうが、紬であろうがなんでもいいのです。

みなさん思い思いにこだわりの装いで、とびっきりのおしゃれをして参加します。中には振袖の方もいらっしゃいます。

今回は参加者約170名、事務局と来賓の方々を含めると約200名、全員きものです!会場を見渡すとそれはそれは壮観。

会場の京都ホテルオークラ
会場の京都ホテルオークラ

会場となる京都ホテルオークラの方も、「京都でも、これだけきもの姿の方が集まる華やかなパーティはそうそうありません」とおっしゃっていました。

「美しいキモノ」の撮影を受けて

1級合格者は、パーティ開始前に雑誌「美しいキモノ」の撮影があります。

例年この紅白市松模様の衝立の前で行われており、「この紅白の市松をバックに撮りたかった!」と感激もひとしお。

雑誌「美しいキモノ」の撮影
雑誌「美しいキモノ」の撮影
一緒に1級に合格した京都在住の友人と
3級合格時のパーティーで知り合い、一緒に1級に合格した京都在住の友人と

今年は令和2年度と3年度の1級合格者が対象でしたので、39名と大人数。

レッドカーペットを歩んで

1級合格者は、レッドカーペットを歩んで来場者に拍手で迎えられ入場します。期待感高まる…こちらがその会場です!

会場風景 レッドカーペット
写真提供・なぎ野朝子様
会場風景 大きなテーブルに4人掛けでパーティション設置
写真提供・なぎ野朝子様

会場の感染対策は万全で、通常でしたら10人用のテーブルに4人ずつ、テーブル上はアクリルパーティションで区切られています。

パーティは、一般社団法人全日本きもの振興会 野瀬兼治郎会長のご挨拶にはじまり、ご来賓の門川大作京都市長、ファッションデザイナーのコシノジュンコさん、冷泉家時雨亭文庫常務理事の冷泉貴実子さんと錚々たるご列席のみなさまからお言葉をいただきました。

豪華な来賓のみなさま
豪華な来賓のみなさま

もちろん、来賓のみなさんもきものです。

コシノジュンコさんは、豪華な紫地に金銀の色紙を散らしたお振袖に金の帯。20年以上前に作られたそうですが、まったく古びていません。「きものはSDGs」とお話しされていました。

初々しい司会の京都・ミスきもののおふたり
初々しい司会の京都・ミスきもののおふたり
1級合格者表彰
1級合格者表彰
合格級ごとに記念撮影
合格級ごとに記念撮影
合格級ごとに記念撮影
合格級ごとに記念撮影

1級は、壇上で表彰されます。

ここで最高点で合格した方のスピーチがあるのですが、これが毎年感動的です。今まで頑張ってきたことを思い出して涙ぐむ場面も。思わずもらい泣きしそうに…

狂言師・茂山千三郎さんの特別講演

今年は、狂言師・茂山千三郎さんの特別講演がありました。

茂山千三郎プロフィール写真1
茂山千三郎プロフィール写真2

千三郎さんのこの日のきものは、お祖父様の形見、花色縬(しじら)織腰替熨斗目、100年ものだそうです。さすが伝統芸能に携わる方の装いは、風格を感じます。

茂山千三郎さん講演風景
写真提供・茂山千三郎様

講演は、着物姿での姿勢と丹田呼吸法のお話でした。日頃の生活の中で呼吸法を意識することで寿命が10年伸びるそうです。

狂言師は長生き、お父様の4世千作さんは96歳まで現役、人間国宝の狂言師・野村萬先生は92歳、野村万作先生は91歳でまだ現役でご活躍中です。

狂言で大きな声を出すことでストレスの発散、大声で笑う事はNK細胞を活性化し、セリフを言いながら動くことで有酸素運動と発汗と健康にいいことばかり。
きものを着ると帯がささえ腰が立ち、自然によい姿勢になると。

日頃から姿勢と呼吸に気を付けて元気に長生きしたいですね。

千三郎さんとツーショット
茂山千三郎プロフィール写真3
写真提供・茂山千三郎様

茂山千三郎さんプロフィール

1964年、狂言大蔵流の名門、十二世 茂山千五郎(人間国宝)の三男として生まれる 。
2歳の頃より祖父(三世千作)及び父の四世千作(十二世千五郎)に師事。
1967年に『業平餅』で初舞台。2021年からは業界初のフリーランスの狂言師に。
狂言師として活躍するだけでなく、ラジオのパーソナリティ、テレビキャスター、大学の非常勤講師。最近ではclubhouseでも幅広く活躍中。

おいしいお料理で歓談タイム

毎年このパーティに参加していると、友人ができ、年に1度の同窓会のような雰囲気になります。今回は2年ぶりですので一層盛り上がりました。あちらこちらで撮影タイムも!

おいしいお料理をいただきながら、近況報告や情報交換、きもの好きな方が集まっていますので会話がはずみます。

2年ぶりの再会を喜ぶ
2年ぶりの再会を喜ぶ
おいしいお料理の数々
おいしいお料理の数々(メインとデザートの写真提供・なぎ野朝子様)

京都ホテルオークラのサービスは素晴らしく、これだけ大人数でも熱いものは熱々で、デザートや飲み物は適温でサーブされました。

時節柄パーティーも少ない今日この頃ですが、久し振りに気分が華やぐひとときでした。

パーティションで区切られたテーブル

素敵な装いの参加者のみなさま

きもの好きが集まる会場には、素敵なお着物姿の方がたくさんいらっしゃいました。ほんの一部ですが、ご紹介させていただきます。

撮影にご協力くださったみなさま、ありがとうございました!

みんなではい、チーズ
みんなではい、チーズ!
司会担当の京都・ミスきもののおふたりに囲まれて
司会担当の京都・ミスきもののおふたりに囲まれてご機嫌(成人式付き添いの母親のようですが…)
後ろ姿もかわいらしい
後ろ姿もかわいらしい
きもの姿1・1級を最高得点で合格してスピーチされた方
1級を最高得点で合格してスピーチされた方
きもの姿2
華やかで迫力のある大久保玄才先生のきものがとてもお似合い
きもの姿3
淡いトーンで上品にまとめたコーディネートがご本人の雰囲気にぴったり
きもの姿4
紬の訪問着をすっきりと着こなして。帯のお太鼓は富士山でとても目を引きました!
きもの姿5
きもの文化検定の勉強でブログ「きものカンタービレ」には大変お世話になりました。豪華な装いをさりげなく 着こなしてさすがの着姿!
きもの姿6
木蓮の訪問着が季節にぴったりでとてもゴージャス
きもの姿7
古典的な柄をしっとり着こなして
きもの姿8
総絞りの振袖に日本髪がとてもお似合いでした
きもの姿9
振袖に笑顔がとても若々しくてかわいらしい
きもの姿10
仲良しの3人組、それぞれに個性をいかした装いが素敵でした

今回パーティに同伴してくださった友人で友禅作家の加藤弥生さんは、ご自分でデザインして染めた大きな立涌に流水柄のきもの。私が大好きな紫色でお祝いの気持ちを表してくれました。

装いで気持ちを表現できる「きもの」って素晴らしいですね。弥生さん、ありがとうございました。

友禅作家の加藤弥生さん
京都上七軒でアトリエ翠々を営む友禅作家の加藤弥生さん

この日の装い

この日の装い・全身
この日の装い・後ろ姿

この日のために新調した付け下げは、工芸染匠成謙のもの。付け下げですが、訪問着に見えます。袋帯は、加納幸の『観世流水円環文』をあわせて。

この日の装い・帯回り

帯締めは道明の高麗組(嘱累品)、帯揚げはゑり萬の輪出し、根付けは ハンドメイドのコットンパール&タッセルです。

きもの文化検定1級への道

大人になってから試験を受けるということは、かなりのモチベーションが必要です。

私は1級に合格するまでに4年かかりました。1級合格までに一番苦労したのはモチベーションの維持かもしれません。

そして、ものすごく物覚えが悪くなった脳みそとの闘い!前日やったことを、翌日きれいさっぱり忘れていることも多く、もう無理!と何度思ったことでしょう。なんとか1級に合格した時は、本当にうれしくて、でも信じられなくて何度も合格通知を見直しました。

きもの文化検定表彰状と記念写真
きもの文化検定表彰状と1級合格者記念写真

それにしても、以前は「1級合格がゴール」と思っていましたが、最近思うのは「合格は新たなスタート地点なのだ」ということ。まだまだ知らないことはたくさんあり、知りたいこともたくさんあります。今までは机上の学びが多かったので、今後は実際に工房を訪れたり、実演を見学したりする機会を増やしたいと思います。

これからも大好きなきもののことをもっと知りたい、学びたいです!

こちらのレポートを読んでくださった方が1人でも、きもの文化検定を受験しようと思ってくださるとうれしいです。あなたもきもの文化検定を受けてみませんか?

きもの文化検定は、5・4 級、3 級 、2 級 、1 級の4段階があり、 5・4級から受験し、合格をもって順次上位級を受験できます。5・4 級と3 級は併願し受験することができます。

そして試験は、春日程(5・4級、3級試験)と秋日程(全級)のほか、令和3年より5・4級、3級試験をCBT方式で受験できるようになりました。これにより、全国47都道府県のテストセンターで1年中「きもの文化検定」の受験ができるようになっています。

公式教本Ⅰ・Ⅱはありますが、1級は「きものに関する全ての範囲から出題」と広い知識が必要となります。5・4級は四肢択一方式ですが、1級はすべて文言(語彙)記述・文章記述方式です。

詳細はきもの文化検定HPでご確認ください。
https://www.kimono-kentei.com/

パーティを終えて

あらためまして…合格したみなさま、おめでとうございます。

このような状況下においても無事開催されましたこと、こんなに華やかで晴々しい会に私自身が参列できましたこと、大変うれしく思います。

開催にはいろいろなご意見もあり、きもの文化検定委員会のみなさまのお気遣いやご苦労、準備は大変なものだったと思います。心より御礼申し上げます。

残念ながら、例年行われる前日の工房見学会や合格セミナー講師との懇談会、パーティ開始前の呈茶などはありませんでしたが、来年は、以前のように開催されることを願ってやみません。

ホテルの本日のご案内
京都ホテルオークラのロビーに飾られたお雛様
京都ホテルオークラのロビーに飾られたお雛様

最後に、過去問題集や参考書籍・資料を貸してくださったり、惜しみなく試験対策や情報を教えてくださったり、着物に関するさまざまな知識を教えてくださったりしたたくさんのみなさまに感謝いたします。

御来賓のみなさま、きもの文化検定委員会のみなさま、合格したすべてのみなさま、そして京都ホテルオークラのスタッフのみなさま、本当にありがとうございました。

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