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龍工房3代目・福田隆太氏によるトークショーレポート! 「江戸組紐にまつわる歴史、技術とは」in二子玉川 華ときもの祭

龍工房3代目・福田隆太氏によるトークショーレポート! 「江戸組紐にまつわる歴史、技術とは」in二子玉川 華ときもの祭

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2019年11月末、東京・二子玉川で開催された「華ときもの祭」。 江戸組紐の老舗・「龍工房」より3代目・福田隆太氏をお迎えし、組紐制作の実演も交えたトークショーを開催いたしました。当日の模様とともにお届けします。

今年で創業130年を迎える老舗の組紐工房「龍工房」――京都きもの市場さんのイベントの中で、組紐制作の実演をされると伺い、3代目福田隆太氏にお話を伺いに行って参りました。
今回の実演イベントのタイトルは「江戸組紐にまつわる歴史、技術とは」。
レポーター / 石神なほみ

元国際線のCA。現在は発酵食の講師。
着物を着る事が大好きです。
素敵な着物姿の方々に恥じないよう、今着物の柄やアレンジのお勉強中です。

龍工房さんの帯締めは皇族の方々や歌舞伎役者さんなどにも愛用されています。
龍工房さんでは純国産絹糸を使用する為に、絹糸作りにも取り組まれていらっしゃるそうです。

そんな龍工房さんにお話を聞けるなんて、ちょっとドキドキしながらお待ちしていたら、龍工房の3代目福田隆太氏がいらっしゃいました。
今回はスーツをお召しでしたので、とても若々しく、お洒落なスポーツマンの様な雰囲気。とても気さくに帯締め、組紐についての色々な事をお話下さいました。

まずは帯締めを選ぶ時、何を考えて選んだらいいのか?と言う私の単純な問いに、
『好きな色や着物に合わせていいんですよ。目立たない存在の帯締めですが、他人から褒められたりするとやっぱり嬉しいですよね。
実はこの帯締めはここにこだわりがあるのよ~と語れる物だったりするのもいいですね。』
との事でした。

会場には沢山の帯締めが飾られていました。
その中でも龍工房らしい様々な工夫がなされた帯締めをちょっとご紹介します。

帯締めの両端の房に特徴のあるたこ房。

帯締めの途中が二重になっていて、よく見ると隙間があいているものなど。

気づいてくれる人がいるかわからないほどのさりげなさもお洒落ですよね。
龍工房さんの帯締めは、締めやすくしなやかなのはもちろんですが、
素材、組み方などの工夫が着物好きの方々を満足させるんですね。
帯締めは着付けの最後にその時のコーディネートを決めてくれる、とても大切な仕事をしてくれる物だけに、締めやすくしなやかで、かつ存在感がある物であればもっと嬉しいですね。
着物を着れば着るほど、小物の使い方にこだわりたくなります。
でもまたその奥深さや合わせる難しさがかえって楽しい。
まず帯締めありきで→帯→着物を選ぶなんてそんな事も出来たら素敵ですね。

龍工房さんでは実は帯締めだけでなく、様々な組紐を使った商品を作っていらっしゃいます。
例えば、カメラ用の肩紐だったり、ポーチの紐、バッグ、傘などにも組紐を使って商品を作っていらっしゃいます。
糸を組んで作っていく組紐にはまだまだ無限の可能性があるんですね。

今回のイベントでは、実際に組紐を組んでいく工程を見させていただきました。
福田隆太氏が丸台の前に座ったとたん表情が引き締まり職人の顔になりました。糸を組む手はリズミカルに勝手に動いているようでした。

帯締め一本を組むのに5時間以上はかかるそう。気の遠くなるような作業にただただ魅了されました。
この繊細な作業があるからこそ龍工房さんの素敵な帯締めが出来る事に深く納得です。

帯締め一本を組む為にかかる時間、職人さんのこだわり、思い。
何気なく使っていた帯締めに対する考え方が変わりました。
龍工房さんの今までとこれからの歴史を少しだけ知る事が出来て光栄です。
これからも幅広い分野にどんどん組紐の可能性を広げていっていただいきたいなと思いました。

着物初心者の私には龍工房さんの帯締めはまだ不釣り合いかもしれませんが、少しずつ龍工房さんの帯締めを締められる女性になりたいですね。

お話いただいた3代目福田隆太氏、素敵なお話ありがとうございました。

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