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かはひらこ主宰・佐竹美都子さんによるトークショーレポート!「オリンピックと西陣織のよもやま話」in二子玉川 華ときもの祭

かはひらこ主宰・佐竹美都子さんによるトークショーレポート!「オリンピックと西陣織のよもやま話」in二子玉川 華ときもの祭

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2019年11月末、東京・二子玉川で開催された「華ときもの祭」。 花にも引けを取らない「かはひらこ」の華やかな作品の数々が会場にはお目見え。 スタイリッシュな着物・帯とともに、元オリンピアンでもある、主宰・佐竹美都子さんのトークショーのレポートをお届けします。

秋も深まる抜けるような青空の下、東京 二子玉川で、京都きもの市場さんの展示会が催され、様々なイベントが催されました。
假屋崎省吾さんのブースにはいけばなが飾られ、よりいっそう会場を華やかに。
それに負けないひときわ個性的な輝きを放つ かはひらこのブース。
代表の佐竹美都子(さたけみつこ)さんも来場し、「オリンピックと西陣織のよもやま話」というタイトルのトークショーも行われるという事で、その模様をレポートしました。
レポーター/松嶋 綾

音大出身、ピアノ教師、フラワーアーティストとして活躍する傍ら、着物好きが高じて着付け講師資格を取得、着物愛好家として日常を通して着物文化の素晴らしさを広めることを使命とし、その着こなしは周囲から熱い支持を得ている。

ブースにいらっしゃる佐竹美都子さん

美智子上皇后を始めとする各界著名人にも選ばれる創業70年の佐竹孝機業店。
家業を引き継いだ 佐竹司吉(かずよし)さんは、繭を育てるところから物作りをしたいとの思いで、創業の地・西陣から加賀へ移転。加賀・前田藩の献上絹である加賀絹も作成する西陣坐佐織を設立。
そこに娘の美都子さんが立ち上げたブランドが、かはひらこ。

さて、お待ちかねのトークショー。
皆様、優雅な着姿で楚々と着席され、興味深く耳を傾けていらっしゃいました。
美都子さんは、元セーリングの選手という異色の経歴の持ち主!
普段素人が知り得ないセーリングのルールや、意外や、かなりの頭脳戦でもある難しさ等、興味深いお話も。

意外と言えばもう一つ、実は美都子さん、子どもの頃は着物には興味が無かったとか…
そこからどのように着物に繋がっていくかというと~~

ヨット競技は王室主催の試合やパーティーが多く、そこで日本人代表として日本文化としての着物を着て世界に発信したい!着物作りに携わりたい!
世界では自国の文化の事を発信するのが当たり前なのに、日本の文化を発信出来ない、これではいけない!と強く思い、実家が機屋であるという事がそこで結びついたそう。
アテネオリンピックが終わり、セーリング競技を続けるか、家業を継ぐかで葛藤されたそうですが、日本文化を発信したいと思った今しかない!との思いから、佐竹孝機業店に就職したそうです。
そして後に美都子さんが立ち上げたブランドが、かはひらこ。

お父様から、常々、今ある物の真似をせず、世に無いもの、自分自身の新しい感覚でデザインしなさいと言われてきたとのこと。
そんなことをおっしゃるお父様も、カッコいい!ですよね~

さて、トークショーの興奮も冷めやらぬ中、再度、ブースにて、どれを手に取ろうかしら~~

左の赤い帯は、クロコダイルの革を模した画期的な物、う~ん、こんなアバンギャルドな帯、見たことない!結んでみたい!
中央は、かはひらこの代表作の一つ 、蝶をモチーフにした帯で黒バージョン、エレガントさと躍動感を併せ持っていて素敵です。

こちらは、お父様の西陣坐佐織の袋帯。

伝統的な織の帯が格式を感じさせます。真ん中の守り刀の織り柄の袋帯は、防衛省の依頼でデザインを起こした物で、同じデザインの物が母艦の司令室に飾ってあるそう。

お二人の帯を仲良く並べて、それぞれに異なる味わいがあって、どちらも魅力的ですね!
帯の昔今物語ですかね~
2つとも前出の写真にもありましたが、
左はお父様作、古典的な菊の柄、現代的で上品なお着物にも合うよう、スッキリとしたスタイリッシュなデザイン。
右側の袋帯、大胆なレース柄のかはひらこの代表的なデザインの一つで、以前、女優の柴咲コウさんが着用されていた物の色違いだとか。

どれも、こだわりの絹から生まれたこの上なく結びやすい極上の帯。
ところで、改めて、かはひらこ、何か不思議な響き、どう言った意味なんでしょう…

トークショーの中でも説明されていましたが、かはひらこは、蝶の古名、なんともひらひらした、可愛らしいもの、という意味から蝶に繋がったそう。
蝶は、儚い、優雅、というイメージですが、実は、ヒマラヤを登る蝶や、大陸を横断するアサギマダラアゲハといったエネルギッシュな蝶がいるそう!
何度でも生き返り再生すると言われている蝶の生命力で、着物の世界を再生したい!日本女性に着物という羽根を纏って力強く生きて欲しい!
そんな思いが込められたブランド名だそうです。


そんなブランドアイコンである蝶をモチーフにしたこんな帯たちを今一度ご紹介しますね。

淡い色調の帯地にふわりと一匹の蝶、シンプルですがなんとも優雅な一品。

かはひらこのブランドアイコンである蝶の帯、角度によって色彩が変化する現代的な配色が素敵な袋帯。

こんな帯もあります。シックな色彩の菊の花の織り柄が、現代的な感覚溢れる秋らしい帯…

美都子さんご自身もデザインやプロデュースの他に機の調整をはかったり自ら帯を織ることもあるそう。
女性で、デザイン、プロデュース、ものづくりの3つを兼業する社長は他に類を見ないそうです。

トークショーでお話しされる美都子さん、ブランドアイコンである白バージョンの蝶の帯をカッコよく結んだ姿はさすがの着こなし。
元アスリートらしく健康的でそのたおやかな美しさは、爽やかなお人柄とあいまって、魅了されました。

色々な物語性に彩られた、かはひらこブランド、すっかりファンになってしまいました~!

その他にも唐織り、つづれ織り等様々な織り方を駆使した色々な作風の帯や、上質な御召等着心地の良い着物が魅力的な かはひらこ。
著名な方が着用されたり、雑誌に掲載されている事も多くある帯や着物たち、今日を機会に、あっこれ!と見つける事も増えるかもしれませんね!

来年はいよいよオリンピックイヤー。
オリンピックを観ながら思わず美都子さんやこれらの品々を思い浮かべてしまいそうですね~!

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