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銀座店イベント・本藍染 雅織工房 特別講演ジャパンブルー「藍染の軌跡」

銀座店イベント・本藍染 雅織工房 特別講演ジャパンブルー「藍染の軌跡」

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古く江戸から続く染色技法「天然灰汁醗酵建藍染」。 京都きもの市場・銀座店では、京都にてその伝統を守り続けている「雅織工房」による、特別講演が行われました。今回は、藍染の軌跡を辿りながら、その染色技法を紐解いてゆきます。

東京オリンピックを間近に控え、日本の青である「藍色」を目にする機会も増えてきましたね!
古くから日本人に愛され、外国の方々にも「ジャパンブルー」として広く認識をされている藍色。

着物ファンでしたら藍染のお着物をお持ちという方も多いのではないでしょうか?

ですが藍染の軌跡や染色技法についてとなると、ご存知でない方も多いはず。

藍染については、私もぼんやりとしか知識しか持ち得ていませんでしたので、今回の学べる機会を逃すまいと、真っ先に予約を入れました。
レポーター/池田千恵里

趣味は書くこと!という着物愛好家。国内外において着物PRの経験を持つ。英国駐在時には着物でのお出掛けを常とし、自身の着姿をSNSやYouTube 等でも発信。また、ロンドンで着物ファッションショーを開催するなど、和装のPRに務めている。

この特別講演会でお話し下さったのが、こちらの絹川幸弘さん。

天然100%の藍染めに拘り続ける「本藍染 雅織工房」の商品部長でらっしゃって、職人さんでもあるそうです。

お名前に “絹” が付くなんて素敵ですよね!

先ずお爪を見てびっくり!

タンパク質でできた爪は、このようにしっかりと染まってしまうのだそうです。

藍色のお爪は職人の証ですね!

先ずはビデオで藍について学ばせていただきました。

植物としての藍を見るのは初めて!

藍にも様々な種類があるそうですが、雅織工房さんで使っているのは、写真左下の白い花を咲かせる「蓼藍(白花小上粉)」という種類。

粒子が細かく、絹を染めるのに適しており、他に比べて有用成分が2~2.3倍も含まれているのだそう。

この蓼藍の種がこちら。

藍は一年草ですので、その年に種を取らなければなりません。

戦時中、食料増産のため禁止作物となりましたが、藍屋であった17代目 佐藤平助が憲兵から逃れ、1200年以上続く藍の歴史を守ろうと、蓼藍(白花小上粉)の種を取り続けたのだそうです。

この藍を栽培しているのは、現在19代目となる佐藤家の1軒のみ。

白い花を繋いできたこうした苦労を知ると、雅織工房さんのお品がいかに貴重かがわかりますね!

そしてこちらが乾燥させた蓼藍の葉。

火力で乾燥させずに、じっくりと天日で乾燥させているそう。

漢方薬にもなるんですって。

この葉を100日かけて発酵させると、このような蒅(すくも)と呼ばれる藍染の素材が出来上がります。

でもまだまだ!

藍染の原料になるにはこれからが本番。

この蒅を堅木の灰汁で溶き、石灰・日本酒・麩(ふすま)という天然100%の素材のみで発酵させます。

この発酵作業には、朝昼晩と毎日の藍との対話も欠かせないそう。

科学物質を一切使っていないので、発酵具合は舐めて確認しているんだそうですよ!

ここまできてようやく染色です。

昔ながらの工程を経て出来上がった発酵液に浸けて染めるのが、「天然灰汁醗酵建藍染(てんねんあくはっこうだてあいぞめ)」 。

化学染料では出すことのできない、藍本来の美しさを引き出すこの技法こそが、雅織工房が拘り続けている技法。

手間暇をかけて染めを繰り返し、繊細で美しい濃淡を生み出してゆきます。

こうして雅織工房さんの藍について学んだところで、実際に織られたお品を拝見させていただきました。

せっかくですので手触りや風合いも見て下さい!とおっしゃっていただき、皆でわいわいと楽しい拝見タイム!
バラエティーに富んだ藍染の数々に囲まれ、幸せなひと時!
どれもこれも素晴らしい逸品ばかりでした!
そしてこんなお写真も拝見させていただきましたよ!
京都三大祭りのひとつである葵祭の際に奉納した、藍の織物(左)と染物(右)。

昭和天皇の退位の際に、その素晴らしさから、御物とされたそうです。

凄いことですよね!

お写真で拝見しても素晴らしいですが、実物はさぞ素敵でしょうね。

美しい藍の色合いが、迫力ある龍の絵柄と相まって、本当に素晴らしい!

世界最古と言われるこの染料を守り続け、「正藍染、本藍染」をつくり続ける雅織工房さん。

お陰で今回初めて藍の世界に触れ、長く日本人に愛され続けている理由を感じ知ることができました。

絹川さんは “愛” ならぬ “藍” の伝道師ですね!

そして最後に雅織工房さんから皆さまへ、石鹸のお土産がありました!

美肌効果・アンチエイジングの効果もあるそうです。

沢山の学びだけでなく、お土産まで!

絹川さん、嬉しい藍三昧のひと時を、どうも有難うございました!

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