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京繍作家 長艸敏明さん 【YouTube連動・体験編】「紗月がゆく!祇園・人気芸妓が訪ねる京の技」vol.3-2

京繍作家 長艸敏明さん 【YouTube連動・体験編】「紗月がゆく!祇園・人気芸妓が訪ねる京の技」vol.3-2

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祇園の人気芸妓 紗月さんが、“伝統工藝師”の作業場を訪ねるスペシャル企画。前回に引き続き『長艸繍巧房』にて、人気京繍作家・長艸敏明さん直々に刺繍の方法を教わります!お二人の息ぴったり?ユーモアあふれる京ことばでのやりとりに惹き込まれます。オフショットはweb限定にてどうぞ!

京繍作家 長艸敏明さん 【YouTube連動・インタビュー編】「紗月がゆく!祇園・人気芸妓が訪ねる京の技」vol.3-1

祇園の人気芸妓 紗月さんが、“伝統工藝師”の作業場を訪ねるスペシャル企画、第3弾!今回はいよいよあの『長艸繍巧房』へ。文化財の復元制作に数多く携わられ、今や全国区、全世界レベルでの人気作家である長艸敏明さんに、絹糸で着物を彩る伝統技術「京繍」のルーツや特徴を教えていただきます。「きものと」webでしか見られないおふたりのオフショットにも注目です!

紗月さんの愛らしさ満載!【YouTubeリンク】

約350年続く花街文化を支える職人さんたちの匠技を紹介することで後継者を発掘し、この先も絶えることない花街文化を継承していくお手伝いがしたい!そんな思いからスタートしたスペシャル企画番組「紗月がゆく!祇園・人気芸妓が訪ねる京の技」。

芸妓さんの手鏡を持つ紗月さん

YouTube動画では祇園甲部の人気芸妓・紗月さんがMCとして、京都が誇る“伝統工藝師”の作業場を訪ねます。

第3弾として訪れたのは、京都西陣の伝統工芸「京繍(きょうぬい)」の長艸繍巧房『貴了庵』。文化財の復元制作に数多く携わられ、今や世界的に認められる人気作家・長艸敏明さんが率いられています。

“絵の描ける刺繍屋”として、純古典からユーモアのセンスあふれる意匠までさまざまなオーダー品を生み出している敏明さんは、少年のような心をお持ちの作家さん。前回のインタビュー編では、京繍の歴史や、ものづくりにかける思いを楽しくお話しくださいました。

立体的に浮かび上がった青紅葉とオオルリの掛け軸
立体的に浮かび上がった青紅葉とオオルリの掛け軸

そんな敏明さんと、初対面とは思えない抜群のコンビネーションを見せた紗月さん。今回はいよいよ、実際に京繍を体験します!

刺繍は繊細で根気のいる針作業。ですが、完成した時の喜びもひとしお。普段からお裁縫をすることもあるという紗月さんはどのような腕前を見せてくれるのでしょうか。

紗月さんの装いは、薄グリーンの単衣小紋
紗月さんの装いは、薄グリーンの単衣小紋
淡いお色味を引き締める団扇模様の黒帯を合わせたそんなり姿で出かけます
淡いお色味を引き締める団扇模様の黒帯を合わせたそんなり姿で出かけます

新たな才能が開花?

長艸繍巧房

普段から、京都と東京の2拠点で刺繍教室を開いている長艸繍巧房。定期的に教室に通うには、まず貴了庵で行われている初心者向けの一日体験教室に参加する必要があります。

今回はその一日体験で生徒さんがトライする刺繍に、紗月さんもチャレンジします。

紗月さんに刺繍のお手本を見せる敏明さん

まずはお手本ということで、敏明さんが途中まで職人技を披露。今回、繍っていくのは「松葉」の刺繍です。

上から下へ、下から上へと針を動かし、図案の枠に沿って糸を通していく敏明さん。繊細な作業に紗月さんも目が離せません。

「糸を下から上に出すのを何回も何回も何回も何回もやるか…、熟練になってきたら、それが1回とか2回でできるんやな」

上から針で通した糸を、目で見ず下で受け止める
上から針で通した糸を、目で見ず下で受け止める

縫い方はおよそ15種類。応用を入れると30種類以上にもなるそうです。今回は「まつり繍い」。別名、「繍いきり」とも言います。

いよいよ紗月さんも京繍に挑戦!
いよいよ紗月さんも京繍に挑戦!

そばで敏明さんの作業を見ていた紗月さんは、緊張気味。
そんな不安を和らげるように、紗月さんが針を構えただけで…

「うまいやん!」

と、敏明さん。

「まだなんも(してません)…!」

と言う紗月さんに、一同大爆笑。紗月さんの緊張もほどけます。こんな先生がそばで教えてくださったら、上達も速そうですね!

丁寧に糸を通していく紗月さん

最初は恐る恐る作業を進めていた紗月さん。
いつも針と糸を使って衿付けしているそうですが、「でも違う…何やろう、一緒の糸かな?」と純粋な疑問が飛び交います。

紗月さんの一言に、敏明さんも「そらそやで……(笑)一緒やったら困るがな」と。

ちなみに紗月さんは学生時代、手芸クラブに入っていたそうです!

紗月さんの作業を見守る敏明さん

それぞれの性格が出るという刺繍。「性格どおり、きちんとされとるわ」との評価に、紗月さんもうれしそう。
作業にも少しずつゆとりが出はじめ、「楽しい〜!趣味にしたいなあ」と撮影も忘れて心から体験教室を堪能されていました。

松葉の線は基本中の基本とのこと。一本の線なので簡単そうに見えますが、敏明さんが刺繍したところ(松葉の先のほう)は糸が光沢を帯びていること、お分かりいただけますでしょうか?

松葉の先が敏明さん、根元が紗月さんの刺繍
松葉の先が敏明さん、根元が紗月さんの刺繍

ひと針に込められた職人の思いや色

コロナ以前は海外からも体験教室に観光客の方が訪れていたそう。

「我々のところは針が細いのから太いのまで15種類くらいある。海外は3種類しかないから細いので全部詰めていく。それだと糸の持っている特徴を出しきれない。日本のはやっぱりすごいよ」

お話をしながら作業を見守っていた敏明さん。ふと紗月さんの手に目が留まります。

「職人の手」と称された紗月さんの手

「半年ぐらい経ったら見違えるほど上手くなるわ!指が仕事向きの指なのと、よく見えてる」

敏明さんに褒められて、紗月さんも嬉しそう♪
敏明さんに褒められて、紗月さんも嬉しそう♪

繊細な作業を進めていく上では、手の力や指の強さも重要な要素のひとつ。笛や三味線のお稽古をしている紗月さんは、職人に向いている手を持っているそうです!

これまでの体験でも様々な才能を開花させてきた紗月さんですが、今回も職人さんからお墨付きをいただきました!

上達次第で、こんな素敵な松葉の数奇屋袋も作れます

最後に、敏明さんにお馴染みのあの質問を……

「敏明さんにとって京繍とは?」

「一針千彩」と書かれた色紙

少し頭を悩ませて、敏明さんが色紙に記したのは「一針千彩」。
ひと針差しただけでたくさんの“色”が出る、という意味です。

たとえ同じ糸と針を使っていたとしても、刺繍する人によって仕上がりに大きな違いが出る。その人の性格だったり、持っている技術だったり。敏明さんの繍った糸はただ整っているだけではなく、見る角度や光の加減でまた違った顔を見せてくれます。

「実際にお父さんの職人技を見させていただいたんですけども、本当に見てるよりもやらせていただいたら難しいなっていうこともお勉強させてもらいましたし、あらためて、自分が身につける刺繍のものも、ひとつひとつにみなさんの思いが詰まってるんだなと勉強になりました」

敏明さんと紗月さんの2ショット

敏明さん、あらためまして、奥深い京繍の世界を見せてくださりありがとうございました!

◆紗月さんファン必見!撮影オフショット

愛らしい紗月さんにぴったりの小花が染め入れられた単衣小紋
愛らしい紗月さんにぴったり、小花が染め入れられた単衣小紋
鳥居の前で「撮影がうまくいきますよに」と願いを込めて
鳥居の前で「撮影がうまくいきますよに」と願いを込めて
鏡でヘアスタイルをチェックする紗月さん
鏡でヘアスタイルをチェックする紗月さん
『長艸繍巧房』の入り口にて
『長艸繍巧房』の入り口にて
作業を下から覗き込む紗月さん
作業を下から覗き込む紗月さん
体験教室では椅子に座って、刺繍を行います
体験教室では椅子に座って、刺繍を行います
作業中の真剣な眼差し
作業中の真剣な眼差し
達筆な字で色紙を書いてくださいました!
達筆な字で色紙を書いてくださいました!
撮影現場に笑顔が絶えない会話を繰り広げたお二人
撮影現場に笑顔が絶えない会話を繰り広げたお二人でした!

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