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着付けポイントレッスン「みずのしのぶの秘密の小技」 日本最大級きもの展示会2021@東京丸の内KITTE イベントレポート vol.3

着付けポイントレッスン「みずのしのぶの秘密の小技」 日本最大級きもの展示会2021@東京丸の内KITTE イベントレポート vol.3

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インスタグラムで大人気のあの方が、東京丸の内KITTEにご登場! 5月に開催された「2021 日本最大級 きもの展示会」。今回は即日予約が埋まってしまったという大人気イベント、着付けポイントレッスン「みずのしのぶの秘密の小技」をレポートいたします!

5月に東京・丸の内KITTEにおいて開催された「2021 日本最大級 きもの展示会」。
今回はその中で“お楽しみイベント”として企画された13もの催しの中から、着付けポイントレッスン「みずのしのぶの秘密の小技」をレポートいたします。

レポーター/池田千恵里

国内外において着物PRの経験を持つ。英国駐在時には着物でのお出掛けを常とし、自身の着姿をSNSやYouTube 等でも発信。また、ロンドンで着物ファッションショーを開催するなど、和装のPRに務めている。
趣味は書くこと!という着物愛好家。

レポーター/池田千恵里

インスタグラムから飛び出して

みなさま、インスタグラムは楽しんでらっしゃいますでしょうか?
お着物の世界はインスタグラムにも広がっており、日々さまざまなジャンルの発信が飛び交っています。

なかでもひときわ存在感を放ち、多くのフォロワー数を有するお着付けの先生が今回のゲスト。名古屋市で「みずのしのぶ着付け教室」を主催する、みずのしのぶさんです。

着姿はもちろんのこと、ライフスタイルや考え方…とにかく何から何まで格好いい!と、その人気は全国区。
今回はそんなみずの先生から直接学べるまたとないチャンス!インスタグラムから飛び出した、先生のリアルな魅力に迫りたいと思います。

着付けポイントレッスン会場入口

にこやかに雑談から

着付けレッスン会場

「まだお時間前ですが、この時間ももったいないのでご質問があればどうぞ」

と、少々早いにもかかわらずレクチャー前の雑談という形でスタート。

「今日はみなさんのお悩みをひとつでも多く解消できたらと思っていますので、ご遠慮なく」のお声がけに早速、「襟が左右対称にならない」という質問が。

「みなさん上前が足りていないんですよね。上前のほうの襟が出てきてしまいませんか?」

私を含めみなさま、そうなんです!と言わんばかりに頷いてらっしゃいました。どんなに意識をしてもなかなか左右対称にならない襟…悩ましいですよね。

早速その悩みを、”襟が落ちる理屈”から解説し、改善方法を教えて下さいました。

受講生にしか伝授されないという着付けテクニックは独特で、思わず前のめりになって聴いてしまうほど。それは小手先ではない、しっかりとした理論を紐解いて生まれたテクニック!

先生のおっしゃるポイントには、“なるほど!”が詰まっていました。

レクチャー前の雑談という形でスタート

「着物の形と体との関係性を突き詰めていくと、あらゆる着付けの疑問に対する答えが見えてくるんですよ!」

研究結果とでもいうような確かな裏付けのある着付け。
まだ襟のお話しか聴いていないにもかかわらず、早くも“学んだぞ!”という満足感で一杯になりました。

きりりとした目元にハンサムな雰囲気をお持ちの先生ですが、京都ご出身とのことで口調は優しくはんなり系。そのギャップもステキだなぁと思いながら、耳を傾けておりました。

ギャップも素敵な先生

帯締めの色柄の出し方

続いては、“帯締めの色柄の出し方”についてのご質問。
回答には、先生のお人柄も垣間見えます。

「着物は右よりも左が偉いんです。着物の柄も左にありますよね。なので帯締めの色柄も左に持ってくるのが一般的です。

あちこちにポイントがあるよりは、フォーカルポイントがバラけないよう左にまとめたほうが、すっきり見えますよね。

ですが、たとえ右にきたとしても誰も傷付かないので、こういったことはただのお洒落アドバイスだと私は思っています。

ルールだと捉えているかたもいらっしゃいますがそこはルールでもマナーでもエチケットでもなく、お洒落アドバイスというくらいの感覚がちょうどいいと感じています」

着物は右よりも左が偉いんです

「私の着付けレッスンは、理屈までお話しするのでおもしろいのではないでしょうか。みなさまのお悩みに対して『着物ってそういうものです』とは絶対に言いたくないんです。

出たシワは全て後ろに送って、倒して見えないようにしておきましょうですとか、そういう話ではないと思っているので。その辺をおもしろがっていただけるといいなと思います」

いよいよ、着付けレッスンスタート!

本題の着付けレッスン

ここまでのお話しですでにボリュームたっぷりでしたが、これからが本題の着付けレッスン。先生自ら、長襦袢から帯揚げまでのお着付けを実際に着て見せて下さいました(なんとこのデモンストレーションは今回が初とのことでした!)。

まず驚いたことに、先生は補整を一切してらっしゃらないのです!
”綺麗な着姿は補整から”、ずっとこう思っていたので衝撃でした!

録画録音はできませんでしたので、みなさまひとことも逃すまいと、目と耳を全集中してらっしゃいました。

「私は紐一本で襟を留めているんですよ」

こうはじまったレクチャーには、着付けの極意が散りばめられていました。

紐一本で襟を留めているんですよ

ひとつひとつの手順を理屈とともに解説して下さったので、いろいろな疑問が全て腑に落ちたといった感じです。

帯結びその1
帯結びその2
帯結びその3

帯揚げの扱いをみなさまと一緒に

先生の言う通りの方法で

仕上げの帯揚げの処理は、みなさま一緒に実践することに。

仕上げの帯揚げ処理

先生の言う通りの方法で折り畳んでいくと…

皆さま一緒に実践

あら不思議!すっきりと綺麗に処理することができるではありませんか。
今までは行き当たりばったりでしたが、こちらも理屈を学んだことで、次回からは綺麗に仕上げられそうです。

先生の綺麗な帯周り

先生の綺麗な帯周りに、思わずうっとり♡

「理屈がわかれば着付けは楽しい」

お家でバンバン着て楽しんで下さい

「理屈がわかれば着付けは楽しいでしょ!盛りだくさんでお話しましたが、着付けは私の好きなことですからいくらでも話せるんです。私は着ること自体が楽しいんですよ。

ですから”着る機会が減ってしまった”と嘆くこともなく、家で着て満足しています。
みなさんもインスタで見た銀座結びに挑戦してみよう!ですとか、新しいコーディネートを考えてみたりですとか、お家でバンバン着て楽しんで下さい。

少しでもみなさんのお悩みが解決して、着付けっておもしろい!と思ってもらえたらうれしいです」

そう締めくくって下さいました。

終了後も最後の最後までみなさまのお悩みに向き合って下さって。

お悩みに向き合って下さる先生
大変勉強になりました

私も大変勉強になり、感謝でした!

ベストフィットをとことん追求

きっちりと着てらっしゃるのに着姿がとても自然なのは何故かしら?

みずの先生のインスタグラムを拝見しながら、ずっとそんな疑問を抱いていました。

レクチャーを通して、それが、「どうしてこうなるのか」を考え続け、着物からその解を得て、ご自身の体に正しく着物を当ててらっしゃるからだということがわかりました。

すっきりとした着姿の先生ですが、以前は今より20キロも太っていたとか。

着物は上から見て左右に長い楕円形をした人間の体を基本に作られているので、太ってお腹が出ると着物本来の形の理屈が探りにくいということで、ダイエットに励んだそう。

着物を愛しているからこそのダイエット!

ちなみに今は食事とパーソナルトレーナーによる運動で、着物フレンドリーな体型をキープしているとのこと。
規則正しい生活に7時間睡眠と、なかなかストイック。
そしてあるべき着姿を追求するためにサイズの謎を極めるべく勉強も始めるのだとか。

着物と体とのベストフィットをとことん追求する、プロ中のプロ。本当に格好いい方でした。

着物と体とのベストフィットをとことん追求

みずのしのぶ先生のコーディネート

今は紬にお熱だとおっしゃる先生。この日は「どんな帯ものりやすい色柄に惚れた」という夏紬の絞りのお着物をお召しでした。

質感におもしろみと味わいがあり、帯で完成するような着物がお好きなのだそうで、結局紬になるのだとか。

帯は「たぶん丹波布かな?」とのこと。

効かせた濃藍の帯締めは、京都の真田紐師江南さんにお願いしたという草木染めの真田紐。袋織になっているそうです。

この真田紐の持つ、綺麗過ぎず素朴でいい感じのニュアンスがお好きとのこと。

効かせたブルーの帯締め
どんな帯にものりやすい色柄

黒のバーキンもハンサム!

そうそう、先生の傍に置かれていた大きな黒のバーキン。これがまたなんとも格好良かったんです。着付け道具やらなにやら、愛用品をたっぷりと詰め込んだそのさまも…

本当に、すべてがハンサムな先生でした!

みずの先生、研究結果の数々を惜しみなく伝授して下さってありがとうございました。

みずのしのぶ先生

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