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和蝋燭職人・田川広一さん 【YouTube連動・体験編】「紗月がゆく!祇園・人気芸妓が訪ねる京の技」vol.2-2

和蝋燭職人・田川広一さん 【YouTube連動・体験編】「紗月がゆく!祇園・人気芸妓が訪ねる京の技」vol.2-2

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祇園甲部の人気芸妓・紗月さんが“伝統工藝師”の作業場を訪ねるスペシャル企画第二弾は和蝋燭職人・田川広一さんの作業場。紗月さんが芸舞妓とも縁の深い和ろうそく作りを初体験します♪YouTube動画と連動した「きものと」では、動画の様子をテキストと写真でお届け。ここだけしか見られない限定のオフショットも!紗月さんファン必見です。

和蝋燭職人・田川広一さん 【YouTube連動・インタビュー編】「紗月がゆく!祇園・人気芸妓が訪ねる京の技」vol.2-1

第一弾大好評!祇園甲部の人気芸妓・紗月さんが“伝統工藝師”の作業場を訪ねるスペシャル企画第二弾、今回は和蝋燭職人・田川広一さんをインタビューいたします。なんとも奥深い、和ろうそくの歴史や魅力… YouTube動画と連動した「きものと」では、テキストともに撮影時の様子をお写真でも楽しめます。撮影時のオフショットは「きものと」限定にてどうぞ。

芸舞妓とも縁の深い和ろうそく作りを体験【YouTubeリンク】

約350年続く花街文化を支える職人さんたちの匠技を紹介することで後継者を発掘し、この先も絶えることない花街文化を継承していくお手伝いがしたい!そんな思いからスタートしたスペシャル企画番組「紗月がゆく!祇園・人気芸妓が訪ねる京の技」。

YouTube動画では祇園甲部の人気芸妓・紗月さんがMCとして、京都が誇る“伝統工藝師”の作業場を訪ねます。

キュートなルックスと親しみやすい人柄で人気の紗月さん
MCはキュートなルックスと親しみやすい人柄で人気を博す芸妓の紗月さん

第2回目に訪れたのは、創業130年を超える京都の老舗「中村ローソク」。

日本の舞台や歌舞伎小屋で発展していったという和ろうそく。そこからお祝い事や法要に使われるようになり、今ではインテリアや香りを楽しむリラックスグッズの一つとして和ろうそくを手にとる人も。時代とともに変わる用途に合わせて、130年以上もの間、中村ローソクは和ろうそくを製造してきました。

前編では和蝋燭職人・田川広一さんに和ろうそくの歴史や職人としての想いを伺いましたが、今回はMCの紗月さんが和ろうそく作りを体験。
「芸舞妓を美しく照らす演出道具」として使われていた歴史もある、ご自身とも縁の深い和ろうそくを初めて手作りする紗月さんのチャレンジを動画でもお楽しみください。

「田川さんはとても気さくで優しい職人さん♪」
田川さんは、とても気さくで優しい職人さん♪
「私でも作れるかな?」とワクワクドキドキの紗月さん
「私でも作れるかな?」とワクワクドキドキの紗月さん

蝋は“塗る”のではなく、“掛ける”

京蝋燭なかむらの看板
和ろうそく作りの作業場

ここが普段、和ろうそく作りの作業場です!まずは職人・田川さんの作業を見学。現在は最後の仕上げを行なっています。

いぐさを巻いた和紙が和ろうそくの芯で、その上から蝋を掛けていくのです。
この時、蝋の温度はなんと60℃前後…!躊躇することなく素手で蝋を触る姿に驚きです。

ろうそくは純植物性で、櫨の実以外何も混ぜないというお話を前編で伺いましたが、この一本一本の芯に蝋を掛けていく作業が『清浄生掛け』。

「生の蝋を掛けるっていう意味ですね。“塗る”じゃなくて、“掛ける”って言うんです」

手をかざしただけで、その熱さが伝わってきます…!
手をかざしただけで、その熱さが伝わってきます…!
蝋は香ばしい匂いがします
蝋は香ばしい匂いがします
奥が蝋を塗る前、手前が蝋を塗った後の芯
奥が蝋を塗る前、手前が蝋を塗った後の芯

芸舞妓さんによるお座敷での京舞でも使われることのある和ろうそく。風がなくとも火が揺らめく和ろうそくは、暗闇の中でおしろいを塗った芸舞妓さんのお顔を美しく照らします。

和ろうそくの芯を持つ紗月さん

芸妓さんの30分当たりの花代は「一本」と数えられますが、これは線香やろうそく一本が燃え尽きるまでの時間を一つの単位としたことからきています。
舞を踊る時に使うのが「100匁」(375g)の太いろうそく。和ろうそくの芯と蝋の太さによって燃え続ける時間が決まっているのです。

和ろうそくの明かりで舞うと、身が引き締まるという紗月さん。

「魔法がかかったような雰囲気になるのは、うちら舞手もすごいうれしいです」

芸の世界と切っても切れない関係にある和ろうそく。若い歌舞伎役者さんも度々、観客を魅せる場面を作るため、中村ローソクに和ろうそくを買いにこられるのだとか。

和ろうそく作りの過程に興味津々な紗月さん

「今まで僕らは仕事場を見せていなかったんです。でもこうやって見てもらって、こういう風に作ってるんだと理解してもらわないと残っていかないので。目で見たことを伝えていただけると作り手としてはありがたいです」

店頭に並ぶ和ろうそく。一番手前が100匁の碇型和ろうそくです
店頭に並ぶ和ろうそく。一番手前が100匁の碇型和ろうそくです

紗月さんが「朱掛け」に挑戦!

見学の後は実際に和ろうそく作りを体験してみましょう♪

さすがに蝋を掛ける作業は慣れないと熱いので、和ろうそくを朱く染める「朱掛け」を行います。

蝋を溶かした中に、朱色の顔料を混ぜたものがこちら。軽く握って、芯にかからないように柄杓で染料を掛けていきます。

簡単そうに見えて、実は難しい作業。ゆっくり掛けるとムラになるし、はやく掛けすぎると染まらない部分が出てきてしまうのです。

和ろうそくの「朱掛け」
和ろうそくに染料を掛ける瞬間

緊張の瞬間……

さて、うまく和ろうそくを染めることはできたでしょうか?

出来上がりはいかに…
出来上がりはいかに…
できあがりはいかに

和ろうそく全体は染まっていますが、火をつける部分に染料がかかってしまいました……。ろうそくとして使うことはできるのですが、売りものにすることはできないそうです。

(紗月さんが初めて染めた和ろうそくは読者プレゼントいたします♪詳しくはページ最後をご覧ください!)

ちなみに田川さんは毎日1000本単位で「朱掛け」を行なっているのだそう。やはり、熟練の技が必要なのですね。

和ろうそく一本で人間は落ち着ける

中村ローソクにある和ろうそくの模型

最後に、田川さんにとっての和ろうそくについて伺いました。

田川さんが書いた色紙

“座って半畳 寝て一畳”

人間が必要な広さは座っている(起きている時)が半畳、寝ている時に一畳あれば充分なように、必要以上の富貴を望むべきではなく、今ある自分に満足することが大切であるという教えを説いたことわざです。

「人間は個の幅があれば十分楽しめるし、なおかつ和ろうそく一本あれば充分癒されて、落ちつける。それが日本の文化だと思っています」。

田川さん、本日はお忙しい中ありがとうございました!

最後は笑顔で記念撮影♪
最後は笑顔で記念撮影♪

◆ 読者プレゼント ◆

中村ローソク製造の和蝋燭

中村ローソク製造の和蝋燭を、『きものと』読者の2名様へプレゼント。うち1名様にはMCの紗月さんが体験でつくられた蝋燭もお付けいたします!下記リンクより、お使いのSNS経由にてご応募くださいませ。

<応募方法> 各種SNSからのご応募となります。

◆Facebook
https://www.facebook.com/kimonoichiba/posts/4054551367934894

◆インスタグラム
https://www.instagram.com/p/CQhsn09ALbU/?utm_source=ig_web_copy_link

◆Twitter
https://twitter.com/Kimono_ichiba/status/1408239216576720897

※応募期間:2021年7月10日(土)まで

撮影オフショット

動画撮影後のオフショット
動画撮影後には、東山をぶらり
御所解文様の京友禅の着物と、春を感じさせる明るいお色味の帯がお似合いです
御所解文様の京友禅の着物と、春を感じさせる明るいお色味の帯がお似合いです
大切な着物が汚れないように割烹着を
大切な着物が汚れないように割烹着を
作業場では熱い蝋を素手で触れる田川さんに関心するばかりでした
作業場では熱い蝋を素手で触れる田川さんに関心するばかりでした
蝋の香りを嗅ぐ紗月さん。香ばしい匂いがします
蝋の香りを嗅ぐ紗月さん。香ばしい匂いがします
「朱掛け」はとっても難しい作業!
「朱掛け」はとっても難しい作業!
なかなかうまく染められず、苦戦されていました
なかなかうまく染められず、苦戦されていました
和ろうそくの明かりで一気に雰囲気が変わります
和ろうそくの明かりで一気に雰囲気が変わります
とっても気さくでお茶目だった田川さん♪
とっても気さくでお茶目な田川さん♪
中村ローソクでは絵付け体験もできます。ぜひオリジナルの和ろうそくを作ってみてください!

文章/苫とり子
撮影/弥武 江利子

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