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長襦袢のたたみ方の手順やポイントを写真付きで解説!

長襦袢のたたみ方の手順やポイントを写真付きで解説!

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着物をお持ちの方が「着物のたたみ方」とあわせて知っておきたいのが「襦袢のたたみ方」です。襦袢も着物と同様、お手入れをして正しく保管することで美しい状態を保つことができます。今回は襦袢のたたみ方2種類を、写真付きで解説いたします。

着物と肌着との間に着る襦袢は、着物を美しく着こなすために欠かせない存在です。
着物をお持ちの方は「着物のたたみ方」だけでなく、「襦袢のたたみ方」もあわせて覚えておきましょう。
今回は、長襦袢にフォーカスを当てて、そのたたみ方について解説していきます。

襦袢をたたむ前!必ず行いたい4つのステップ

襦袢を美しくたたむには事前の準備が大切です。
たたむ前に、次の4つのステップを実践してみてください。

1.湿気を除去する

湿気は襦袢の大敵です。
襦袢をたたんだ後は保管することが多いですが、湿気が残っているとカビが発生する原因になってしまいます。
美しい状態を維持するために、しっかりと湿気を除去しておきましょう。
襦袢の湿気を除去するには、たたむ前に着物ハンガーに吊るして半日ほど陰干しを行いましょう。

着物ハンガーがない場合には通常のハンガーを使っても大丈夫ですが、長時間干しっぱなしにすると襦袢に型やシワがつきやすくなるので注意が必要です。
また、日光や蛍光灯の光の下では色ヤケを起こしてしまうので、風通しの良い日陰に干すようにしましょう。

湿気を除去する

2.汚れがついていないか確認する

襦袢をたたむ前に、必ず、汚れがついていないかチェックしましょう。
汗や皮脂、ファンデーションや食べこぼしなどの汚れは、時間が経てば経つほど取れにくくなり、そのままにしてしまうとシミとして襦袢に残ってしまいます。
ついたばかりの汚れの場合は、水洗いや濡れたタオルで拭き取るなどできれいにしましょう。
汚れが落ちない場合は、洗濯をしたりクリーニングに出すなどして、そのままたたむことは避けましょう。

汚れがついていないか確認する

3.半襟と襟芯を外しておく

襦袢をたたむ前には、襦袢の襟部分に取り付ける半袖や襟芯のお手入れも行いましょう。
襟を立たせてハリを出す役割がある襟芯は、常に襟に差し込んでいる状態だとクセがついてしまいます。
着用後は、襟芯を抜いてクセがつかないようにしておきましょう。

また長襦袢の襟元に取り付ける半襟は肌と直接触れるため汚れやすいので、洗濯をしておくのがおすすめです。
半襟の洗濯は次に紹介する襦袢の洗濯方法と同じですが、特殊な素材の半襟はご自宅での洗濯は避けるのがベストです。
正絹とポリエステル、木綿以外の素材の半襟をお使いの方はクリーニング店に依頼しましょう。

半襟と襟芯を外しておく

4.洗濯するまたはクリーニングに出す

襦袢や半襟に汚れがついてしまった場合は、ご自宅で洗濯するかクリーニングに出しましょう。
襦袢についたシミはカビが繁殖したり虫食いの原因になります。
着用後に毎回洗う必要はございませんが、目には見えない汗の汚れや小さいゴミなども落とせるので、頻繁に着用した後は洗う、汗をかく時期は頻繁に洗う、というのをルールにしても良いかもしれません。
また、正絹素材の襦袢は着物専門のクリーニング屋さんにまかせるのが安心です。

化繊素材などの襦袢を自宅で洗濯する場合には、手洗い、もしくは洗濯機の手洗いコースやおしゃれ着コースで中性洗剤を使用して洗います。
汚れを落とした後には柔軟剤を使ってすすぎ、シワにならない程度に軽く脱水をしてください。
洗濯後には濡れたままの長襦袢を低温でアイロンにかけ、シワを伸ばしながら半乾きの状態まで乾かしましょう。
ここまでできたら、1つ目のステップと同様に着物ハンガーにかけてしっかりと湿気がとれるまで乾かしていきます。

洗濯するまたはクリーニングに出す

襦袢のたたみ方のおもな種類と手順

襦袢には長襦袢以外にも半襦袢や立体裁断のものなどがありそれぞれに合わせたたたみ方がありますが、今回は、

・一般的な長襦袢のたたみ方で使用される「襦袢だたみ(じゅばんだたみ)」

・一時的に襦袢をたたむときや仮絵羽をたたむときに使える「袖だたみ(そでだたみ)」

をご紹介します。

襦袢だたみの手順

「襦袢だたみ」は長襦袢に適したたたみ方で、長襦袢を美しく保管するために用いられます。
襦袢のたたみ方は着物をたたむよりも簡単なので、初めての方も実践しやすいでしょう。
襦袢だたみは、長襦袢の他に、着物用のコートをたたむ際にも使うことができるので、覚えておくと便利ですよ。

襦袢のたたみ方01

1.汚れが付着しないように敷物を敷く

襦袢は和紙や衣装敷きを敷いた上でたたむようにしましょう。
先述したように汚れが付着した状態でたたんでしまうとシミや虫食いの原因になる可能性があります。
自分から見て左側に襟、右側に裾が来るように平らに広げます。

襦袢のたたみ方02

2.襟を左側に置き平らに広げ、両方の身頃を内側にたたむ

襦袢をシワなく平らに広げられたら、手前側(下前)、奥側(上前)の順番に前身頃を内側にたたみましょう。
脇の縫い目に沿って前身頃をたたむことで、着用時と同じく下前身頃の上に上前身頃が重なるようになります。
シワを残さないように伸ばしながらたたむように意識しましょう。

襦袢のたたみ方03

3.脇縫い線を中央まで折り返し、袖をたたむ

手前側にある身頃の脇縫い線を中央まで折り返し

襦袢のたたみ方04

袖の3分の2ほどを手前に折り返したたみます。
このとき、身頃から袖口が出ないように注意してください。

襦袢のたたみ方05

同様に、上前身頃をかさねあわせ、

襦袢のたたみ方06

袖をたたみます。

襦袢のたたみ方07

4.裾から折り上げて完成

長方形ができたら、裾から折り上げて完成です。
湿気から守るためにも、たとう紙などで包むようにして保管してください。

袖だたみの手順

袖だたみは、出先で襦袢をたたむ必要があるときや、一時的に襦袢を保管したいときに用いるたたみ方です。
あくまで一時的なたたみ方なので長期間の保管には向きません。

※写真では着物を用いておりますが、基本的に同じ手順となります。

袖だたみ01

1.左右の袖を合わせる

襦袢の左右の袖の外側を合わせて、袖山を重ねます。
身頃と脇縫いも合わせて襦袢を二つ折りにするようにたたみます。

袖だたみ02

2.袖を身頃に重ねる

重ねてある左右の袖を身頃に折り重ねます。
このとき、肩山と袖山を重なるように整えておきましょう。

袖だたみ03

3.身頃を折りたたんで完成

身頃を二つ折りにして完成です。

袖だたみ04

サイズを小さくしたい場合は、さらに二つ折りをしておきましょう。

襦袢のたたみ方のポイント

襦袢を美しくたたむためには、次のポイントを意識してみましょう。

広い場所で敷物を敷いた上でたたむ

先述のとおり、襦袢をたたむ際には必ず、たとう紙などの敷物を敷いた上で行うのがポイントです。
洗濯やクリーニングをしてせっかくきれいにした襦袢が、たたむときに汚れてしまうことを防ぎましょう。
また、襦袢をたたむときは広めの場所を確保して、しっかり広げながら行うとシワになるのを防ぐことができます。

広い場所で敷物を敷いた上でたたむ

シワを伸ばしながらたたむ

長期間保存することもある襦袢は、シワがついたままにしてしまうと、次に着用するときには線や折り目が取れない可能性があります。
次回の着用時にスムーズに襦袢が使えるように、たたむ際には念入りにシワを伸ばしましょう。
襦袢の身丈や袖丈の縦の線がまっすぐになるように意識しながらたたむと、シワになりにくいですよ。

手の汚れや油分に注意

襦袢をたたむときには、自身の手の汚れにも注意しましょう。
手汗はもちろん、ハンドクリームや日焼け止めなども、襦袢に付着するとカビの栄養源になってしまいます。
冬場など乾燥しがちな時期には保湿目的でハンドクリームやボディクリームを使用する方も多いですが、襦袢をたたむ際には手を洗って清潔な状態でたたむように気をつけてください。

手の汚れや油分に注意

明るいところでたたむ

シワは暗ければ暗いほど目立ちにくくなり、暗い環境では見落としてしまうことも多々あります。
ですので、長襦袢をたたむ際にはできるだけ明るいところを使い、シワを見落とさないように注意してください。
明るい部屋では汚れも発見しやすくなるので、着物や襦袢をたたむときには意識するようにしましょう。

まとめ

今回は2種類の襦袢のたたみ方と、襦袢をたたむときの注意点をご紹介しました。
袖だたみはあくまで一時的なものですので、保管をする際には必ず、お手入れをしてから本だたみを行うことを頭に入れておいてください。
たたむ前の4つのステップとたたむ際のポイントをしっかりおさえておけば、ご自身の着物や襦袢を美しい状態で保管することができますよ。

着物や襦袢の収納方法については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
ご参考にどうぞ。

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