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八朔の挨拶まわり 「京都・祇園甲部芸妓、佳つ雛日記!」vol.5

八朔の挨拶まわり 「京都・祇園甲部芸妓、佳つ雛日記!」vol.5

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八月一日のことを花街では「八朔(はっさく)」といい(八月朔日を略したものどす)、祇園町の芸舞妓は夏の絽の黒紋付を着て井上八千代さんお師匠さん、日頃からお世話になっているお茶屋さんへ挨拶まわりをさせてもらいます。

夏の象徴のひまわり

真夏の日差しがギラギラと照りつける日が続いております。
みなさま、ご機嫌いかがどすか?
私はもう京都の暑さにやられてしもうてます。京都は盆地やので湿度が高く、まるでサウナのようですね。
マスクをしてのお稽古はもう汗だくどす(笑)

八月一日のことを花街では「八朔(はっさく)」といい(八月朔日を略したものどす)、祇園町の芸舞妓は夏の絽の黒紋付を着て井上八千代さんお師匠さん、日頃からお世話になっているお茶屋さんへ挨拶まわりをさせてもらいます。

「おめでとうさんどす。どうぞ相変わりませず、お頼申します。」
と、同じくまわられている姉さん方にも、黒塗りのお扇子を持ち挨拶をします。

黒塗りの扇子をさし挨拶へ向かう
舞妓ちゃんは「奴」を結う

その時には特別に、前回祇園祭の時の「勝山」と同じく、3年目くらいの「おふく」を結うた子らが「奴」という髪型を結い上げてもらいます。

お正月も同じく「奴」を結いますが、夏場はこの1日だけというとても贅沢な髪型どす。
鼈甲の簪をつけ、そしてお衣装も、この挨拶まわりの時だけの絽の黒紋付どす!!

ほんまに1日だけしか着ないものなのですが、毎年この日は猛暑日で去年は35度以上!

夏に一度きりの贅沢な衣装
挨拶回りに向かう芸妓さん

お茶屋さんへ寄せてもらうと冷たいお茶などを振る舞ってくれはりとても美味しおす。
なんだかマラソンランナーの給水のような(笑)

カメラマンの方も、全国からこの姿を撮りに、朝から炎天下のなかうちらと一緒に駆け回ったはります。ほんまにみなさん熱中症で倒れないかと毎年心配になりますが、芸舞妓はみんな元気どす!!
今年は行事もなくなりました。寂しおす。

その後の夜のお座敷での簪は朝顔をさしてもうてました。
朝顔の簪がさしたい!とおもい、自分で簪屋さんへ行き作っていただいたものどす。

挨拶回りに向かう舞妓ちゃん
送り火が描かれた染帯

毎年8月16日に行われる京都の伝統行事五山の送り火。中止にはならず縮小というかたちで行われるそうどす…

五山の送り火のときに毎年楽しみにしていたのがこの帯!
ほんまに、染帯というのは特別感がありよろしおすね。

ご覧いただきおおきに。
また来月もお頼申します。

花火

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