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安藤忠雄さん設計も!何度でも訪れたい多彩な客室『丸福樓』後編【YouTube連動】「紗月がゆく!着物で行きたい京の宿」vol.10

安藤忠雄さん設計も!何度でも訪れたい多彩な客室『丸福樓』後編【YouTube連動】「紗月がゆく!着物で行きたい京の宿」vol.10

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ゲームメーカー・任天堂の旧本社社屋を改装し、2022年4月に開業した『丸福樓』。既存の3つの棟と安藤忠雄さん設計の新築棟からなるホテルの客室を一挙紹介します。

よみもの

紗月がゆく!着物で行きたい京の宿

任天堂&建築ファン必泊の客室を紹介

『丸福樓』ラウンジにて、MCの紗月さん

『丸福樓』ラウンジにて、MCの紗月さん

日本の伝統文化や歴史が息づく千年の古都、京都。世界中から多くの観光客が訪れるこの街には今、さまざまなコンセプトを持った新しい宿泊施設が生まれ続けています。

祇園甲部で10年間、芸舞妓として人気を集め、引退後は本名の「るな」で活動中の紗月さんがMCを務める新企画「紗月がゆく!着物で行きたい京の宿」。

思わず着物で行きたくなる京都の宿を紹介します。

紗月さんが訪れたホテル『丸福樓』は2022年4月に開業。

日本を代表するゲームメーカー・任天堂の旧本社社屋を改装したホテルで、昭和5(1930)年竣工の既存棟と新たに建設された安藤忠雄さん設計の新築棟からなります。

『丸福樓』クラブ棟(倉庫棟)入り口

館内には、日本のみならず世界中の人々に愛されるコンテンツを世に送り出してきた遊び心が満載。セルフでカクテルが作り放題のミニバーや、任天堂の歴史や文化に触れられるライブラリーなど、前編は滞在中に楽しめる館内施設をご紹介しました。

創業家・山内家が解釈する任天堂の歴史・文化を体現したライブラリー「dNa(ディーエヌエー)」

今回は、気になる客室へ。

中村百花さん

ほがらかな笑顔で対応くださった中村百花さん

前編に引き続き、宿泊部門スタッフの中村百花さんに案内していただきます!

紗月さんの素敵な装いにも注目しながら、最後までお楽しみください♪

天井が高く、開放感あふれる倉庫棟「クラブ棟」

まずは、「クラブ棟」にやってまいりました。

クラブ棟(倉庫棟)

前編でも紹介しましたが、『丸福樓』の敷地内にある4つの棟は任天堂が日本で初めて製造したトランプにちなんで、

「スペード棟」(旧事務所棟)
「ハート棟」(旧住居棟)
「クラブ棟」(旧倉庫棟)
「ダイヤ棟」(新築棟)

と名付けられています。

ホテルの一番奥に位置するこのクラブ棟は、もともと任天堂の商品を保管していた倉庫棟。入り口には、商品を出荷する際に使われていた出荷箱が棚積みされています。

任天堂の出荷箱

任天堂の出荷箱

隣に置かれているバケツにも任天堂の文字が。こちらも当時、実際に使われていたものです。

では、さっそく中へ参りましょう!

クローバーをモチーフにしたライト

その名の通り、館内にはクラブ=クローバーのモチーフが至るところに散りばめられています。

客室には階段を登って参りますが……

その前に気になるのは階段横にある柵で囲まれたスペース。こちら当時、商品を運ぶのに使われていた貨物専用のエレベーターなんです!

貨物専用ということで、「無用の者昇るべからず」という札も残っています。

今回は309号室をご案内いただきます。お部屋に入る際のキーにも任天堂ファンには堪らないポイントが!

カードキー

かるたやトランプを主力商品としていた頃の看板をモチーフにしたキーホルダーが鍵についており、紗月さんも「かわいい!」と乙女心をくすぐられた様子。

扉を開ける時の「カチャッ」という音もカードキーにはない趣があります。

「なんかマリオの扉を開くみたいな感じ!」と紗月さんもテンションアップ。

クラブ棟の客室へ

わくわくしながら客室に入ると、温かみのある空間が広がっていました。

クラブ棟の客室は他の建物より天井が高め

クラブ棟の客室は他の建物より天井が高め

倉庫棟の客室の醍醐味は何といっても、その開放感。もともと倉庫として使われていたのもあり、他の建物より天井が高くなっています。

眺めがいいバルコニーへ

こちらのお部屋はバルコニーにも出られるのが嬉しいポイント。ガーデンテーブルセットがあり、夜はワイン、朝はコーヒーなどを飲みながら景色を眺めることができます。

バルコニーからは東山が一望できる

目の前には視界を遮る建物がなく、東山が一望できます。

紗月さんも「気持ちいいー!」と両手を広げて、深呼吸。旅の疲れが一気に吹き飛びそうです。

「ハート棟」の、モダン&クラシックな客室で寛ぐ

続いてはお隣のハート棟(住居棟)へ。

任天堂の2代目社長・山内積良氏が住んでいた旧住居棟

任天堂の2代目社長・山内積良氏が住んでいた旧住居棟

こちらは任天堂の2代目社長・山内積良氏が実際に住んでいた建物で、外観・内観ともにデザインは当時のままなのだとか。

呼び出しベルは当時のまま

呼び出しベルは当時のまま

入り口には呼び出しベルや表札の跡が残っており、歴史を感じさせます。

ハート棟のレトロな共有スペース

共有スペースも、このように素敵な内装デザイン。窓辺に佇むだけでフォトジェニックな写真が撮影できそうです。

これから案内していただく207号室は、もともとゲストルームとして使用されていたお部屋。当時はどんな方が宿泊していたのでしょうか。

内装デザインは当時から変わっていない

さっそく室内に入ると、レトロで可愛い空間が。何だか、少しゲームの世界に入り込んだような感覚を覚えます。

丸い照明も当時のまま

丸い照明も当時のまま

内装デザインも当時のままで、丸い照明もそのまま使用されているとのこと。天井枠はアール・デコ様式になっています。

暖炉の前には貴重な泰山タイルが

暖炉の前には貴重な泰山タイルが

暖炉も意匠として残っており、今は使用できませんが、冬は見るだけでもほっこりしそうですね。暖炉の前に配された泰山タイルもとっても貴重です。

クローゼットの扉は、外で使われていたものを再利用。中は広々としていて、このように(!)人が入れるだけのスペースがあるので、荷物が多い方も安心です。

再利用されたクローゼットの扉

中に入ってみせてくださる紗月さん♪

「昔の良いものと、今の新しいものの融合がいいですね」と紗月さん。心ゆくまで寛ぐことができるモダン&クラシックな部屋でした。

ステンドガラスには、日の出に見立てたハートのスートが!

「ダイヤ棟」スイートルームには建築家・安藤忠雄さんの直筆サイン!

ダイヤ棟を外から眺める紗月さん

残るはホテルとして開業するにあたって新設された「ダイヤ棟」ですが……

残念ながら、案内していただく予定だったお部屋は他の方がチェックインされているとのこと。

代わりに中村さんが事前に撮影してくださった映像で、客室を拝見しました(ぜひ動画をチェックください!)。

「丸福樓スイート」の内部は動画でチェック!

401号室は「丸福樓スイート」と名前がついており、安藤忠雄さん設計の新築棟と既存棟を一度に味わえる特別な一室

白い壁を強調したシンプルでスタイリッシュなデザインが特徴。74.65㎡という広々とした空間で、リビングルームとベッドルームに分かれています。

この部屋だけのルーフトップテラスはもちろんのこと、お部屋の壁には安藤さんの直筆サインも!建築ファンの方には堪らないお部屋となっています。

レゴ認定プロビルダーの三井淳平さんの丸福樓を再現したレゴ

室内の映像は今回のYouTubeでご覧いただけます。気になった方はぜひチェックしてみてください!

最後は、中村さんに恒例の質問を。

中村さんにとって『丸福樓』とは――

色紙に「歴史を紡ぐ」という文字を記した中村さん。

「任天堂がこれまで紡いできた歴史や日本、京都の文化を、この丸福樓を通して世界に結ぶというような思いを込めて書かせていただきました」

『丸福樓』オリジナルの団扇をプレゼントしていただきました

そんな中村さんから、団扇をプレゼントいただきました!『丸福樓』の名前が、ホテルのイメージカラーである緑で印刷されています。

最後に中村さんと記念撮影

最後はこちらの団扇を持って記念撮影。中村さんのおかげで任天堂の遊び心をたっぷりと堪能することができました!

紗月さんファン必見!オフショット

まずはゲストラウンジで寛ぐ紗月さんから♪

まずはゲストラウンジで寛ぐ紗月さんから♪

クラブ棟から客室を巡っていきます

どんなお部屋なのか楽しみです!

どんなお部屋なのか楽しみです!

さっそくクラブのスートを見つけた紗月さん

窓辺で束の間の読書タイム

泰山タイルをイメージしたカーテンがフォトジェニックです

ニュアンスある横顔もお美しい……!

ニュアンスある横顔もお美しい……!

ステンドグラスの小窓が素敵でした

次回はどちらのホテルへ?

次回はどちらのホテルへ?チャーミングな紗月さんの装いもお楽しみに!

文章/苫とり子
撮影/弥武江利子

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