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NAMINORI 渡ってみせたい、大海原!「うきうきもの」vol.7

NAMINORI 渡ってみせたい、大海原!「うきうきもの」vol.7

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美人画を得意とするイラストレーター・辻ヒロミさんが月替わりで提案する概念コーデ。7月のテーマは「波乗り」です。夏らしいブルー系統の爽やかな作品を、季節のコーディネートの参考にしてみてください。

2025.06.05

まなぶ

Hydrangea― 梅雨景色に添える彩り「うきうきもの」vol.6

そのときが来たら、迷わず乗れ!

いい波が来たのなら、
乗りましょう。

私にできるかな
大丈夫かな?
怖いな……
と思っても。

いい波が来たと思ったなら、
勇気を出して乗りましょう。

いつか荒々しい波が襲ってくるとしても、
怖がらないで。

大丈夫。

わたしはきっとその波に乗って、
大海原を渡ってみせる。

「NAMINORI」

「波風を立てる」「荒波に揉まれる」など、波は自然のものでありながら、人の行動によって起きる影響や世の中の厳しさを表す言葉として、しばしば使われます。

その繊細なイメージとは逆に、ビジュアル的には、躍動感・爽快さ・力強さといったポジティブで格好良いイメージが、なぜか私の中にはあります。

もしかするとそれは、葛飾北斎が描いた浮世絵やさまざまなものに描かれた青海波の紋様から、知らず知らずのうちに良い影響を受けているのかもしれません。

テーマイラスト

水面に現れる波を意匠化した文様「青海波」は、半円の同心円を三つ重ね、その一部が扇状にいくつも重なり合った幾何学模様。古くは埴輪の装飾にも用いれたものの、その発祥は古代ペルシャと伝わり、無限に広がる並びの文様ゆえ「平穏な日々が未来永劫続くように」という願いが込められている。

自然の脅威を知ることは大切ですが、その美しさや恩恵をどんなときでも忘れずにいたいもの。

何か大きな波に立ち向かう必要が来たときには、鮮やかに、軽やかに。

その波を愉しめる自分でありたいものです。

たとえばこんな、波乗りアイテム

【泰生織物】特選手織西陣織袋帯「波」
爽やかな風が吹き抜けるような色柄の涼しげな風合いが魅力の手機の夏帯。白鼠色を基調とし、箔糸の線描が印象的なきらめきを描きます。躍動感のある色彩と織の表情が豊かな味わいある1本。

【泰生織物】特選手織西陣織袋帯「波」
西陣の名門が手掛ける稀少な夏物で、大人の遊び心が詰まったハイセンスな趣味帯。すくいの技法を駆使した手織りならではの風合いと、可愛らしい千鳥の意匠が見事にマッチしている。

【西陣まいづる】二重紗本袋帯 楽文紗「箔彩波濤紋」
風趣な柄を織り成したワンランク上の夏物袋帯。シャリ感ある軽やかな二重紗ならではの、表層から二層目の箔の表情が垣間見える幻想的な仕上がりで、表情豊かな帯姿を演出してくれる。

【竺仙鑑製】綿絽白地浴衣「涼波」
一枚は欲しい!憧れのブランド竺仙の浴衣。半衿や足袋と合わせれば夏着物風としても愉しめ、夏のおでかけに最適。大胆な藍一色で力強く波を描いた、“江戸の粋”を魅力的に演出できる。

玉糸紬 絞染 友禅訪問着「波をかけるうさぎ」
玉糸で織り出された濃紺の紬地には桶絞りによる雪輪紋の黒が染め分けられ、さらなる絞りで波に駆けるうさぎが浮かび上がる。帯合わせでナチュラルにもエレガントにも着こなせる訪問着。

【東レ セオα】小紋着尺「波に舟」
肌触りの良さ、軽量感、優れた吸水性、高い速乾性を誇る東レ株式会社が開発した清涼快適な新合成繊維「セオα」シリーズの小紋は、着物スタイリスト・大久保信子さんのプロデュース商品。

【本場南風原花織】道屯織紬半巾帯「白波」
独特の浮紋が美しく、明るい彩りで織の表情が印象的なので、浴衣はもちろん木綿や紬の着物にも合わせやすい。ラフなスタイルに仕上げてくれるカジュアルな半巾帯は、1本あると重宝する。

【和小物さくら】帯締め 笹波組 青海波文様 白
人気の和装ブランド「和小物さくら」が手掛けるモダンテイストの帯締め。格調高い高麗組と、矢羽根模様の笹波組が施され、京好みのやさしい雰囲気とバランスのよい華やかさが特長。

web限定商品■ラミエールちりめん半衿 無地No.26 青藍
縮みにくく型崩れの心配がない、ラミエール素材の無地の半衿。洗濯での色落ちもなく、風合いが変わらないのがうれしい。豊富なカラバリから青藍で、涼感を醸し出すコーデの差し色に。

2022.07.21

まなぶ

夏の装いの醍醐味を感じる葉月 「月々の文様ばなし」vol.5

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