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仲春の候 ―啓蟄から春分 「感じたい、七十二候」vol.8

仲春の候 ―啓蟄から春分 「感じたい、七十二候」vol.8

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今月迎える春分は、昼と夜とが同じ長さになります。もしお天気が良ければ、太陽が昇る位置と、沈む位置を観察してみてください。

2025.02.03

よみもの

初春の候 ―立春から雨水 「感じたい、七十二候」vol.7

よみもの

岡田知子さんのコラム「ちょっとだけ、ていねいな暮らし」(全12回)

春三月は、日本では年度末

三月は、日本では年度末です。学生にとっては、学年の終わりで仲良かった友達とも別れ別れにもなる時期。

けれども一つの終わりは、続いて新しく物事が始まるための大切な節目でもあります。

卒業式に出席する若い女性の袴姿や、制服姿の子供さんに付き添う親御さんの着物姿を見かけると、のどかで明るい季節の訪れを感じます。

啓蟄のころ

啓蟄

二十四節気の「啓蟄」には、

蟄虫啓戸すごもりのむしとをひらく
桃始笑ももはじめてさく
菜虫化蝶なむしちょうとなる

の三つの候があらわれます。

2022.03.04

まなぶ

啓蟄:大地があたたまり、冬眠していた虫が穴を出て動きはじめる時期! 「二十四節気で楽しむ着物スタイル」

第七侯/蟄虫啓戸すごもりのむしとをひらく 三月五日~九日ごろ

蟄虫啓戸

虫たちや、カエルやヘビなど、野生の生きものの越冬の仕方はいろいろです。

卵のままのもの、蛹になるもの、成体や成虫で越冬するものなど、土の中や水の中、樹皮や落ち葉の下で春の訪れをじっと待っていた彼らが、少しずつ目覚めて活動をし始める時期です。

穴から出る、ではなく「戸をひらく」という昔の人の言い方は素敵ですね。

第八侯/桃始笑 ももはじめてさく 三月十日~十四日ごろ

桃始笑

現在の暦で三月三日に催される上巳の節句も、旧暦の四月のころであれば、山里の桃の花も咲いていると思いますが、この時期の花芽や蕾は、温かいと一気に膨らんで咲き始めます。

桃の果樹園では、花の満開のころは桃源郷のようだと人からお聞きしたことがあり、いつか見てみたいものだと夢見ています。

2022.02.24

よみもの

桃の節句のその前に 「3兄弟母、時々きもの」vol.9

第九侯/菜虫化蝶なむしちょうとなる 三月十五日~十九日ごろ

菜虫化蝶

大根や白菜、蕪やキャベツなど、人の暮らしに馴染み深いアブラナ科の野菜は、モンシロチョウなどの幼虫たちも大好きです。

農家の人にしてみれば、迷惑千万なイモムシたちも、じきに可憐なチョウとなって舞う様子は、のどかな春の風景として、春草とともに着物や帯にもよく描かれています。

春分のころ

春分

二十四節気の「春分」には、

雀始巣すずめはじめてすくう
桜始開さくらはじめてひらく
雷乃発声かみなりすなわちこえをはっす

の三つの候があらわれます。

2023.03.22

まなぶ

春分:昼と夜の長さがほぼ同じになる日・太陽が真東から昇り真西に沈む日! 「二十四節気で楽しむ着物スタイル」

第十侯/雀始巣 すずめはじめてすくう 三月二十日~二十四日ごろ

雀始巣

春は鳥たちのさえずりも盛んで、つがいとなれば巣作りもはじまります。

何年も前からスズメの生息数が減っていると報告されるようになりました。ひとつにはススズメが巣作りできるような木造家屋がなくなってきているせいもあるのではと言われています。

人と深い繋がりを持って生きるスズメ達も、快適に暮らせる環境が維持されるよう願うばかりです。

第十一侯/桜始開 さくらはじめてひらく 三月二十五日~二十九日ごろ

桜始開

気候変動のせいでしょうか、三月の気温は高めで、東京の都心部などでは、まさにこの時期に基準となるソメイヨシノ桜の開花宣言が発表されることも増えました。

開花は早まっているものの、いざ咲き始めると急に寒気が入り込んで「花冷え」と言われるお天気も、毎年のように訪れます。夜桜見物には、どうぞあたたかくしてお出かけください。

2022.02.26

まなぶ

そろそろ桜も 〜現代フォーマル着物考その2〜「徒然雨夜話ーつれづれ、あめのよばなしー」第十夜

第十二侯/雷乃発声 かみなりすなわちこえをはっす 三月三十日~四月三日ごろ

雷乃発声

この時期はまだ気候が安定せず、空が突然暗くなって「春雷」と呼ばれる雷が鳴りだす時期で、これは秋の「雷乃収声かみなりすなわちこえをおさむ」と対になる候です。

ひょうを伴うこともあり、新芽が出た畑の作物を荒らすこともあるため、農家さんは気が抜けません。

2024.09.03

まなぶ

仲秋の候 ―白露から秋分 「感じたい、七十二候」vol.2

二十四節気や七十二候に見つける感性

今月迎える春分は、昼と夜とが同じ長さになります。もしお天気が良ければ、太陽が昇る位置と、沈む位置を観察してみてください。

その場所から、日々刻々と太陽と地球の位置が変化してゆくのを、二十四節気や七十二候とともに、昔の人の感性を追体感してみてはいかがでしょう。きっといろいろな発見があることでしょう。

2024.08.20

まなぶ

正派西川流・西川喜優先生 お稽古場での装い 春から夏の染め×染めコーデ「日本舞踊の愉しみ」vol.3

2024.02.20

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