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Happy New Year & New Me (巳)！ 踏み出せ、新たな”わたし”へ―　「うきうきもの」vol.1

Happy New Year & New Me (巳)！ 踏み出せ、新たな”わたし”へ―　「うきうきもの」vol.1

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京都在住のイラストレーター・辻ヒロミさんの画に着物コーデの妄想が広がる連載がスタートしました。初回のテーマは、今年の干支「巳」。「鱗紋」をモチーフとしたシンプルなコーディネートおよびアイテムをご紹介します。

2025.01.01

よみもの

開運！巳年コーデ「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.91

「Happy New Year & New Me (巳)！」

新たな年が明けました。
2025年の干支は「巳」。

巳年は、脱皮の年。

するり。
古い皮は脱ぎ捨てて。

するり、するり。
新たな「わたし」をはじめてみたい。

メインイラスト／タテ

三角形を組み合わせた幾何学模様の「鱗紋」は、古墳壁画や土器など古代から世界各地に見られる。魔除けの力があると信じられており、信仰的意義から家紋にも取り入れられ、北条家の「三つ鱗紋」が有名

上に向かっているのか、下を向いているのか。
はたまた、斜めに滑らかに動いているのか。

向き合い方ひとつで動きが違って見える鱗紋様は、静と動、そのどちらも感じさせます。

今月より新しく始まった、連載「うきうきもの」の画を担当するのは、イラストレーター・辻ヒロミさん。

月毎のテーマにちなんだ着物で季節を愉しむ「うきうき＋きもの＋者＝うきうきもの」たちを描きます。

干支の魅力が詰まった年賀状たち

辻さんは、毎年、干支からインスピレーションを受けた着物美人画を、自身の年賀状用に制作しています。

干支のいきものを図案に取り入れたり、ヘアスタイルに忍ばせてみたり。大胆に遊びながらも、いつも心がけているのは「着姿は美しく」描くこと。

過去年賀状

年々年賀状を書く人が減っていくなか、「自分は（元旦を過ぎたとしても……）送りたい派」という彼女にとって、年賀状は年の初めのご挨拶状であるとともに、ささやかな作品発表の場でもあるから。

時代的には画面上で見られる形の方が合理的とされがち。そんななか、辻さん曰く、

「『年賀状』はぜひ手にとって、紙で、見てもらいたい。自己満足になってはいけませんが、できる限りは続けていきたい――私にとって大切な文化です」

たとえばこんな、干支アイテム

特選本場藍大島紬「変わり鱗紋」

特選本場藍大島紬「変わり鱗紋」
藍由来の濃い黒に近い留紺地に9マルキカタス式の絣によって、蛇の背を思わせる鱗に小さな三角柄がバランスよく織り描きだされた本場大島紬

日本の名工　和田光正】特選金彩友禅訪問着「鱗取若松文」

【日本の名工　和田光正】特選金彩友禅訪問着「鱗取若松文」
見る角度によって地紋の浮き沈みが感じられる総意匠ちりめん地を黒基調に染め、裾と袖には深い赤胴色の暈しを加えて。金彩友禅で描かれる鱗取若松文が煌びやかな気品漂う逸品

創作紬「格子暈しに鱗紋」

創作紬「格子暈しに鱗紋」
白茶の地暈しに市松格子模様が織り出され、対角線上に茶の鱗模様が浮かび上がる風合い豊かな紬

【長嶋成織物】特選西陣織全通袋帯「モノクロ鱗文」

【長嶋成織物】特選西陣織全通袋帯「モノクロ鱗文」
とろけるような肌触りと軽くしなやかに織り上げられた生成り色の地に、黒の鱗文が全体に織り表されたシンプルかつモダンな一条。洋服感覚でさらりと結べるハイセンスな袋帯

【首里花織】特選本場琉球花織紬九寸名古屋帯「鱗重ね」

【首里花織】特選本場琉球花織紬九寸名古屋帯「鱗重ね」
素朴な風合いと独特の浮紋が美しい九寸名古屋帯。穏やかな山吹色を基調とした紬地に、赤・緑・濃紺など彩り豊かな絹糸を用いた浮花織を込め、横段の構図に合わせた鱗模様が織り成されている

【山口美術織物】特選唐織袋帯「有職鱗取松鶴文」

【山口美術織物】特選唐織袋帯「有職鱗取松鶴文」
たっぷりの金糸を使って優雅に表した「有職鱗取松鶴文」の存在感ある意匠が魅力。絹鼠色を基調とした帯地は艶感ある銀箔糸が品よく織り込まれ、軽やかかつしなやかなハリ感をもつ品格ある一条

【龍村美術織物】木目込み人形「巳」

【龍村美術織物】木目込み人形「巳」
「薬棚の巳」「菊もみ」「四君子格子」「ゴールドメロン」の生地が使われ、宝物を巻きつけるようにくるりと弧を描くキュートな姿に仕上げられた縁起のいい逸品

【加藤萬】干支柄刺繍モス腰紐2025年 巳年 白

【加藤萬】干支柄刺繍モス腰紐2025年 巳年 白
人気のきもの雑誌で数多くの商品が紹介される有名和装小物メーカー「加藤萬」の腰紐。洗いに強く、滑りにくいモスリン（ウール）素材で、2025年の干支「巳」の刺繍があしらわれている。色違いでピンクも

【加藤萬】干支カレンダー2025年 巳年

【加藤萬】干支カレンダー2025年 巳年
同じく「加藤萬」の大人気！干支カレンダー。毎年新しく発表されるオリジナルデザインにも注目

◆ 読者プレゼント ◆

新連載スタートを記念いたしまして……

今回ご紹介のイラスト（ポストカード・額入り）を、きものと読者3名様にプレゼント！

新年早々晴れやかに。みなさまどしどしご応募くださいませ！

下記リンクより、お使いのSNS経由にてご応募くださいませ。

◆インスタグラム
https://www.instagram.com/kimonoto__
◆X
https://x.com/kimonoto___

※応募期間：2025年1月15日(水)まで

2022.12.21

まなぶ

晴れやかに新年を祝う睦月 「月々の文様ばなし」vol.10

辻ヒロミ

辻ヒロミ

イラストレーター。京都府出身在住。京都芸術短期大学造形芸術学科ビジュアルデザインコース卒業。
自身の感性を取り入れたキモノ美人画をライフワークとし、個展やinstagramなどで作品を発表。パッケージイラストや雑誌、web、広告など幅広い分野で活動中。

椿屋

椿屋

20年以上にわたって、絵描きとしての辻ヒロミの世界観に魅せられている者のひとり。2009年には『かの香、めづ。』、2011年には『なつのたより2011』で椿屋×辻ヒロミ二人展を開催。年賀状や転居はがきのイラストを辻ヒロミに担当してもらったこともある。2017年には、「ことり会」名義での共著『京都、朝あるき』（扶桑社）を上梓。

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