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【Q20】お直し等の値段がわかりにくい「いまさんの着物お悩み相談室」

【Q20】お直し等の値段がわかりにくい「いまさんの着物お悩み相談室」

2024.08.18 （2024.08.19 更新）

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エッセイスト・イラストレーターきくちいまさんによる人気連載、”着物お悩み相談室”。Instagramにて実際にいただいたお悩みより…今回は、お直し等の値段についてのお悩みにご回答いただきます！

これって病院の診察と似ているな、と思いました。

実はわたし、先月熱中症になって病院で手当てを受けたのですが、最初は熱中症とは思わずに、38度2分の発熱と締め付けるような腰の痛みだけを医師に訴えたんです。

発熱を伴う腰痛は、腎臓からくるものだったり、整形外科的な急病もあるそうなので、とりあえずコロナの検査をしてから、点滴をしながらＣＴを撮ったり血液検査をしたりしました。

結局、腰痛は発熱によるもので大事には至らなかったのですが、お会計は12,400円。これってきっと腰の痛みを訴えなかったらＣＴも撮らずに済んだはず。でもそのときの体調には必要な検査でした。

美容院でカットしてカラーをするとしても、メッシュを入れると追加料金になったりしますよね。きものに当てはめるなら、このきもののメンテナンスは3万円まで、のように予算を決めておくのもいいかもしれません。

ちなみに、きものをほどいて、パーツを縫い合わせて反物の状態にしてから、本格的に洗うことを「洗い張り」といいます。

生まれ変わったようにきれいにはなるけれど、仕立て直しもあるのでお値段もそれなりにかかります。なので滅多に洗い張りをお願いすることはないのですが、結城紬だけは別。洗い張りをするたびに生地がふわふわに育っていくので、お金はかかるけれど数年に一度は洗い張りをするようにしています。

きものは洋服で言えばセーターやカーディガンのようなもの。正絹のきものを着るたびに洗う必要はないので、わたしの場合はうっかり汚したら、もしくはシーズンの終わりに気になるようだったら出す、くらいの感覚です。

いざ出すとなると、もったいないからもう一回着てからにしよう、となってしまって、シーズンオフ間際にやたら着る頻度が高くなりがちです。透ける夏物を楽しめるのもあと少し。おしゃれして、涼しいお店で美味しいものを食べるのもいいですね。

きもののメンテナンスにかかる料金は、そのきものの状態によって異なります。ただし、丸洗いなどの比較的シンプルなものでしたら、一律の料金になっていたり、送料を半分負担してくれたり、二枚セットだと安くなったりするところもありますので、チェックしておくといいと思います。

きもの市場さんにもお手入れ専門サイトがありますので、ぜひ参考にしてみてください！

ほぼ一年中を着物で過ごし、着物ライフの楽しさをイラストとエッセイでつづる。執筆の他、着物や帯などのプロデュースも手がけ「着物は人生に寄り添うもの。おしゃれで楽しくて、お守りのような存在の布になれたらと願い、ものづくりをしています」と語る。著書に「大人かわいい着物読本」(主婦と生活社)、「おとなのときめきふだん着物」(河出書房新社)、「買ってはいけない着物と着物まわり」(実業之日本社)などがあり、最新刊は「東京着物さんぽ」(GB)。山形県在住で、子3人犬1匹の母でもある。