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浴衣でプエルトリコにバケーション! 「Magnificent KIMONO!」vol.11

浴衣でプエルトリコにバケーション! 「Magnificent KIMONO!」vol.11

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野良犬、野良猫、野良馬に野良イグアナと、動物と大自然溢れるプエルトリコですが、ついつい和服を着て歩きたくなるような素敵なロケーションもあるんですよ!

2024.04.10

よみもの

日常を非日常にする”きものでお茶会” 「Magnificent KIMONO!」vol.10

『松山春まつり大名武者行列』をプロデュース

前回のコラムから気づけば、早4ヶ月が経とうとしておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

私はと言うと、この4カ月間完全に燃え尽き、ただの燃えカスになっておりました。

実は4月に、郷里愛媛で大きなイベントのお仕事をいただきまして、地元の方々とともに時代衣装を身に纏い練り歩く『松山春まつり大名武者行列』をプロデュースをさせていただきました。

そのため日本帰国中、丸々2ヶ月をその準備に没頭しておりました。

結果を言うと、例年以上の集客を記録しイベントは大成功に終わったのですが、その後ボストンに戻ってからどうも燃料切れを起こしたようで、次の目標を立てる気にならず……

ボーっとしてたらあっという間に7月に入っておりました!

みなさまもそんなご経験はないでしょうか?
そして、そんな時はどうなさいます?

私が日本にいたならば、ゆっくりと温泉にでも浸かり疲れを取りに行きたいところですが、悲しいかな、ボストンに温泉はないので、こんな時はやっぱりバケーションです!

家族で本当に久々のバケーションを取り、2週間プエルトリコに行ってきました!

プエルトリコへ

Photo by Adam Erdossy

目の前に広がる真っ青なカリブ海

目の前に広がる真っ青なカリブ海

Photo by Adam Erdossy

プエルトリコはボストンから、南に飛行機で4時間ほど、公用語はスペイン語なんですが、なんとここもアメリカ国内です(正式にはアメリカ自治的 未編入領域)。

私たちアメリカ東海岸の民にとっては、時差もないし、通貨もそのまま使えるし、スマホもそのまま使えるし、でも、外国にバケーションに来た気分に浸れるそんなお手軽な旅行先。

馬に乗り浜辺を散歩

Photo by Adam Erdossy

目の前に広がる真っ青なカリブ海が本当に美しく、馬に乗り浜辺を散歩したり、サーフィンに挑戦したり、息子は完全にシュノーケリングにハマったようで、プエルトリコに来るまで泳げなかったはずなんですが、あっという間に泳げるように。気がつけば、1日中海に入り魚たちを追いかけていました。

そんな可愛い姿を見ると、母として、1人の人間として心が満たされていくようでした。

馬に乗り浜辺を散歩

Photo by Adam Erdossy

野良猫

Photo by Adam Erdossy

野良犬、野良猫、野良馬に野良イグアナと、動物と大自然溢れるプエルトリコですが、ついつい和服を着て歩きたくなるような素敵なロケーションもあるんですよ!

野良イグアナ

Photo by Adam Erdossy

プエルトリコの中心地であるオールド・サンファン。

ここはスペイン統治時代の街並みが今も残されており、色とりどりの建物や青みがかった石畳が目を楽しませてくれます。

オールド・サンファン

Photo by Adam Erdossy

オールド・サンファン

Photo by Adam Erdossy

こちらは、プエルトリコの国旗の柄に塗られたドア。

プエルトリコの国旗の柄に塗られたドア

Photo by Adam Erdossy

ちょっと有名な映えスポットのようです。至るところにこの国旗が掲げられていたり、塗られていたり。これは愛国心と言うよりも、ただ国旗のデザインが好き!っていうカジュアルな感じを受けました。

私にはどうしてもキャプテンアメリカにしか見えないプエルトリコ国旗。しかもバケーション中は、毎晩滞在先のお部屋で家族揃ってアベンジャーズを観てたので、ますますキャプテンアメリカが頭から離れません。

記念に、私もこの場所で写真を夫に撮ってもらったんですが、後ろに見える女子旅中のラテン女子グループが、和服姿の私を見るなり大興奮。

「そのKIMONOすっごく素敵よ!」と、ちゃんと着物であると言う認識を持って褒めてくれました。

夏着物としても着れるよう、衿が広衿になっている

Photo by Adam Erdossy

この日に着ていたこちらの浴衣は、夏着物としても着れるよう、衿が広衿になっているんですが、実は私が京都の印染めの工房スギシタさんと一緒に作らせていただいた思い出の一着。

アメリカの方にも楽しんでいただけるよう大きめのサイズを数量限定で制作いたしました。

この浴衣がプエルトリコで、本当に大人気でびっくりしました(あぁ、家にある在庫持ってくればよかった)!

みんな足を止めて、わざわざ声をかけてくれたり、通り過ぎる方が全員私を見て、うわぁっという表情を見せた後、にっこりと笑いかけてくれます。

褒め言葉のスパイラルを日本でも広めていきたい

和服を着ていると、本当によくお褒めの言葉をいただくんですが、こちらアメリカでは、その人の顔立ちや、スタイルなど、もともと産まれもった外見に関する褒め言葉はあまり使いません。

むしろ、その人が選んで身に付けている洋服や靴、そしてヘアスタイルなどを、本当にみんなよく見ていて、たった1秒すれ違うだけでも褒め言葉を投げかけて颯爽と通り過ぎて行きます。

和服を着ていると、本当によくお褒めの言葉をいただく

Photo by Adam Erdossy

私はこの文化が大好きで、たくさん褒めていただくことで、それが私のブレない自己肯定感の一部となっています。

そして、この素晴らしい褒め言葉のスパイラルをどんどん繋げていって欲しいので、声をかけてくれた方には、必ず、

「Thank you! You made my day!」

と返します。これは、

「ありがとう、あなたのおかげで今日がとても良い1日になったわ!」

というニュアンス。

この言葉で、褒めた相手もとっても嬉しそうな顔をしてくれます。自分の一言が、思いがけず誰かの一日をスペシャルでハッピーなものにできたなんて、やっぱりうれしいじゃないですか?

私もステキな着こなしを見た時は、瞬発的に褒めるように心がけています。ただこれを日本でやってしまうとビックリされちゃうので、知らない人に急に声をかけないよう気をつけているんですが、本当はもっともっとこの褒め言葉のスパイラルを日本でも広めていきたいなぁと常々感じています。

2022.08.11

よみもの

”何でもない日”に着物を 「Magnificent KIMONO!」vol.1

実は大変なアクシデントも

さてさて、ここからは超余談です。楽しい思い出ばかりのプエルトリコ旅でしたが、実は大変なアクシデントもありまして。

なんとオールドサンファンに着いた第1日目に、バッグパックに入れていた財布を丸ごとスラれました。

ホントにいつ取られたのか、全然気がつかなかったんですけど、バッグパックのチャックがずっと閉まっていたのは、隣にいた家族も確認しているし、私がお財布がないと気づいた時にもちゃんと閉まっていたんです。

「盗って、ちゃんと閉めてくれたんだ!へーっお見事!」と言いたくなる仕事ぶりです。

現金はもちろんのこと、クレジットカードも、グリーンカード(アメリカの永住資格)までも丸ごと持って行かれてしまいました。再発行の手続きはまぁまぁ大変(ほぼ夫がやってくれましたので、私はあんまり苦労してない)ではありますが、失った現金に関しては、お金を必要としている人のところに、私のお金が行ったのだから、チャリティ活動と同じだと思えば、さほど悔しくもなく。

私の人生で大切なものは、我が子を始めとする家族なので、それを失うことに比べたら、大抵の事はかすり傷です。

これはスイス人の友達が話してくれた実際に起きた事件なんですが、お母さんが子ども連れで買い物に出掛けた際、買い物終わりに子供を先に車のカーシートに座らせ、買った荷物をカートからトランクに移し替えようとしていたら、急にカートごと荷物を誰かに持っていかれたそう。

お母さんはもちろんその盗んだ犯人を追いかけ荷物をなんとか取り返します。そして車に戻ると、そこには子供の姿は無かったと。これは荷物の盗難に見せかけたキッドナップ(幼児連れ去り事件)だったのです。

比較的治安の良いとされるスイスで起きたショッキングな事件ですが、その話を友達がしてくれて以来、物を盗られることにさほど心が動揺しなくなりました。本当に大事な存在が無事だったならば、私は何も失ってないに等しいのです。

このエピソードは、決してプエルトリコの治安が悪いと言いたいわけではなく、世界中の観光地でこういった話はよくあるし、日本でだって財布をスラれた友人を何人も知っています。

ついつい安全大国である日本にいると、気が緩んでしまいますが、皆様も見知らぬ土地に出かけた時は、ぜひ気をつけてくださいね!気をつけるに越した事は無いです。手続き面倒ですしね。

そして最後に言いたいのは、こんなアクシデントがあっても、私はまたすぐにでもプエルトリコに行きたいと思っていて、それだけの魅力があり、人の温かさを感じれる素晴らしい場所だということです!

歴史博物館?『ギャラリーイン』

隠れ家的歴史博物館と言った雰囲気の『ギャラリーイン』

Photo by Adam Erdossy

最後にオールドサンファンで宿泊したホテルが本当に素敵だったので、そちらの写真をご紹介させていただきコラムを締め括ろうと思います。

ホテルと言うより隠れ家的歴史博物館と言った雰囲気の『ギャラリーイン』。

隠れ家的歴史博物館と言った雰囲気の『ギャラリーイン』

Photo by Adam Erdossy

17世紀に建築された建物で、いたるところに寛げる共用スペースがあり、自分だけのお気に入りのスポットを見つけるのがとっても楽しい、とにかく素敵なホテルです。

隠れ家的歴史博物館と言った雰囲気の『ギャラリーイン』

Photo by Adam Erdossy

隠れ家的歴史博物館と言った雰囲気の『ギャラリーイン』

Photo by Adam Erdossy

隠れ家的歴史博物館と言った雰囲気の『ギャラリーイン』

Photo by Adam Erdossy

みなさまもぜひ、素敵な夏をお過ごしくださいませ!

隠れ家的歴史博物館と言った雰囲気の『ギャラリーイン』

Photo by Adam Erdossy

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