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【Q16】友人の結婚式に着物で参列するときの注意点「いまさんの着物お悩み相談室」

【Q16】友人の結婚式に着物で参列するときの注意点「いまさんの着物お悩み相談室」

2024.04.18 （2024.04.22 更新）

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エッセイスト・イラストレーターきくちいまさんによる人気連載、”着物お悩み相談室”。Instagramにて実際にいただいたお悩みより今回は……「友人の結婚式に何を着る？」問題について。

お若い方ならぜひ振袖を！　振袖を着るほど若くはないな、という自覚をお持ちの方には訪問着か付下げをお奨めします！

「振袖はや訪問着は派手だから、花嫁よりも目立ってしまう」などというご心配は無用です。たくさんの花嫁とその友人たちを見てきましたが、どんなに着飾っても当日の花嫁より目立つということはありません。安心して着飾ってお出かけください。

むしろ、華やかに装って参列したほうが会場が華やぎますし、格調高い雰囲気を作ることができて、親族の方々にとても喜ばれます。

色無地に袋帯を組み合わせるパターンもありますが、たまに会場の仲居さんや介添え人さんと同じ色の色無地になってしまったというケースがあちこちで報告されています。

色無地での参列は、席を立つたびに酔っ払いからアルコールのお代わりの催促をされたり、化粧室の場所を聞かれたりすることに対して、会場スタッフのふりをしてあげられる心の広い人にしかお奨めできません。

実はわたしにも結婚披露宴の案内状が届いておりまして、久しぶりの慶事にうきうきしています。お式は五月。本来ならば袷の訪問着か付下げですが、わたしは一足お先に単衣を着て、紗の袋帯を締めることにしました。

ただでさえ暑がりなわたしですから、単衣は六月と九月だけのもの、なんて言っていたら、暑すぎて倒れてしまいます。五月の茶席も冠婚葬祭も、わたしは単衣！と決めました。「お先に」という気持ちで、颯爽と出かけて参りますよ～。

「わ！振袖も訪問着も袷しか持っていないけど、式が六月だ！」という場合もよくあります。

わたしの場合は家できものを着て、美容院でセットしてもらってから会場まで移動するのが常なので、気温差や体感温度を重要視しますが、式場や、式場近くの美容院で仕度をする場合なら、冷暖房の心配はないので、袷でもOK！

大事なのは、おめでとうという気持ちとともに、華やいだ時間を過ごすことです。

袋帯を締めたら末広を左側に挿して、ワンランク上のコーデをめざすのもお忘れなく！

ほぼ一年中を着物で過ごし、着物ライフの楽しさをイラストとエッセイでつづる。執筆の他、着物や帯などのプロデュースも手がけ「着物は人生に寄り添うもの。おしゃれで楽しくて、お守りのような存在の布になれたらと願い、ものづくりをしています」と語る。著書に「大人かわいい着物読本」(主婦と生活社)、「おとなのときめきふだん着物」(河出書房新社)、「買ってはいけない着物と着物まわり」(実業之日本社)などがあり、最新刊は「東京着物さんぽ」(GB)。山形県在住で、子3人犬1匹の母でもある。