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『京きなな』大将・大本勝司さん(後編)【YouTube連動・インタビュー編】「紗月がみつけた!和の新風」vol.10

『京きなな』大将・大本勝司さん(後編)【YouTube連動・インタビュー編】「紗月がみつけた!和の新風」vol.10

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日本最大級のショコラの祭典『アムール・デュ・ショコラ』に出店している『京きなな』。きなこアイス専門店がなぜ?その理由を大将の大本勝司さんに伺います。チョコやクッキーを試食した紗月さんのオフショットもご覧ください!

2023.12.26

まなぶ

『京きなな』大将・大本勝司さん(前編)【YouTube連動・インタビュー編】「紗月がみつけた!和の新風」vol.9

昨年リニューアルオープン!『京きなな』の新たな取り組み

世界中の人々から愛される和の文化が集結する京都。そこには伝統を守りつつ、新しい風を吹かすべく挑戦し続けている方々がいます。

青春時代を送った京都祇園を訪れた紗月さん

青春時代を送った京都祇園を訪れた紗月さん

「紗月がみつけた!和の新風」は伝統文化の新たな担い手たちにその活動内容や決意をうかがうYouTube連動企画

祇園甲部の元人気芸妓・紗月さんがMCを務めます。

前回よりお話を伺っているのは、京都祇園の花街で愛される、きなこアイス専門店『京きなな』の大将・大本勝司さん

『京きなな』の大将・大本勝司さん

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昨年9月にお店をリニューアルオープンさせた大将の新たな挑戦とは?

芸妓時代、同店に足繁く通っていた紗月さんが引き続きレポートしていきます!

『京きなな』の店内で現役時代の千社札を見つけた紗月さん

『京きなな』の店内で現役時代の千社札を見つけた紗月さん

きなこ専門店がつくるチョコレートとは?

思い出の味「できたてきなな」を楽しむ紗月さん

素朴で優しいきなこの味わいとなめらかな食感が癖になる、きなこアイス「できたてきなな」を看板メニューに掲げる『京きなな』

紗月さんも大好きで、現役の頃はいくらでも食べられたそう。

そんな紗月さんもまだ食べたことのないクッキーやチョコがお土産コーナーに並んでいました。

『京きなな』のチャンククッキー

『京きなな』のチャンククッキー

実は昨年、バレンタインの時期にジェイアール名古屋タカシマヤで実施された日本最大級のショコラの祭典『アムール・デュ・ショコラ』に『京きなな』が初出店

その際、開発した商品がお店でも販売されているのです。

お土産として購入できるお菓子

せっかくなので、そちらもいただくことに!

催事でも大人気だった商品を、大本さんがたくさんお盆に乗せて運んできてくれました。

『京きなな』のお土産メニュー

(右上から時計回りで)黒豆パンケーキ、黒豆ロッシュチョコレート、チャンククッキー(きなこ)、チャンククッキー(ほうじ茶)

どれも「子供が食べても胸の痛まないものを」と、アイスと同じく余分なものは一切使わず作ったナチュラルなお菓子ばかり

まずは、黒豆ロッシュチョコレートからいただきます。

ビターな味わいの黒豆ロッシュチョコレート

ビターな味わいの黒豆ロッシュチョコレート

ロッシュとはフランス語で「岩山」を意味し、その名の通りゴツゴツした見た目のチョコレートです。『京きなな』のロッシュチョコには黒豆と米粉のクッキーが使われていて、食べ応え十分!

甘いものがあまり得意でない人も美味しくいただけるビターな味わいで、ワインなどのお酒にもよく合うそう。

今回はチャンククッキーのほうじ茶味を試食

次に、チャンククッキーのほうじ茶味を試食

そんなロッシュチョコを細かく刻んだものを、バターたっぷりの生地に練りこんだのがチャンククッキー。きなこ味とほうじ茶味の2種類から選ぶことができます。

今回はほうじ茶の方をいただきました。

しっとり食感のチャンククッキーをぱくり

「しっとりしてて美味しい!」と紗月さんも大満足の様子。口の中いっぱいにほうじ茶の香ばしい味が広がります。

高知県津野町から茶葉を取り寄せている大本さん

飲み物として提供されているほうじ茶は、高知県津野町の四万十川の源流にある茶畑で摘んだ茶葉を使用。

過疎化の影響で耕作が放棄されていた茶畑を復活させた地元企業『満天の星』の取り組みに心打たれ、仕入れを決めたそうです。

紗月さんは現役時代は稽古帰りにお店に立ち寄り、ほうじ茶一杯で何時間も粘ったといいます。

いつもあたたかく見守ってくれた大将の優しさが、お茶を飲むと蘇ってきたようです。

『京きなな』での思い出を語る紗月さん

甘味処から、昼の大人の社交場に

そもそもなぜ、きなこアイス専門店がバレンタインの催事に出店することになったのでしょう?

しかも、場所は京都ではなく名古屋。大本さん曰く、百貨店の方から声をかけてもらったのがきっかけだといいます。

1月半ばからバレンタイン当日の2月14日まで開催され、日本のみならず海外からも大奥の人が訪れる『アムール・デュ・ショコラ』

そこでは、『トシ・ヨロイヅカ』の鎧塚俊彦さん、『LE CHOCOLAT DE H (ル ショコラ ドゥ アッシュ)』の辻口博啓さんなど、名だたる名だたるシェフの方々が手がけたチョコが販売されています。

「京都では誰も信じてくれないんですが、名古屋で僕はシェフ扱いされているんです」、と大本さん。

大本さんは昨年、百貨店でのバレンタイン催事に参加

いつも親しみ込めて“大将”と呼んでいる紗月さんも「シェ、シェフ!?」と驚きでした。

大本さんがシェフと呼ばれていることに驚きの紗月さん

そんな大本シェフが作るチョコやクッキーが購入できるのは、関西だと本店だけ。みなさんもぜひ京都に立ち寄った際には、お土産にいかがでしょう。

ちなみに『京きなな』は今年の『アムール・デュ・ショコラ』にも出店予定ですので、そちらもお楽しみに!

以前と変わったドリンクメニューを拝見

また、紗月さんが前回から気になっていたのがお店のドリンクメニュー。コーヒーやお抹茶に加え、紗月さんの現役時代にはまだなかったアルコールが追加されていました。

ワインはボトルでも注文可能で、海外からの観光客の方がよく頼まれるそうです。

大本さんが選んだ日本酒がラインナップされています

日本酒も、2016年の伊勢志摩サミットで乾杯酒に採用された『作 純米吟醸』プレミアがついていて手に入りにくい秋田の『新政 コスモス-秋櫻-』など、種類が豊富。

これらのお酒は酒屋さんからオススメされた中から大将直々に選んでいるそう。

自身もお酒好きの大本さん。お店にワインセラーも完備し、今後は好みのワインを取り揃えたいといいます。

今後はお酒のメニューを増やしたいそう

リニューアル後の新しいコンセプトは、”昼の大人の社交場”。

お昼からチョコレートをつまみにお酒を飲み、最後はアイスで締める。大本さんはそんなお店にしていきたいそうです。

そんな大本さんにとって、きなことは……「真味」

大本さんが書いた色紙

これは中国の古典『菜根譚』に書かれた「真実只是淡」という言葉からとったもので、「真実の味わいは“淡”にある」という意味です。

大本さんにとって、きなこはどんな食べ方でも美味しい「真味」

きなこは、舌で感じる旨味の最も芯の部分をついていると日頃感じている大本さん。

「だから甘くするのも美味しいし、逆におみそ汁にいれてもおいしい。本当に日本人のDNAに入っているお味だと思っています

と語ってくださいました。

今回の取材を通し、懐かしさと同時に以前とはまた違う新しいお店の雰囲気を感じることができた紗月さん。

久しぶりの再会となり、大本さんもすっかりお母さんになった紗月さんにびっくりしたとか。

大将曰く、紗月さんは「つる居が生んだ美人トップ3」

「つる居が生んだ美人トップ3やもんな。仕込みさんの時からきれいやった」

という大本さんの言葉に、思わず照れ笑いしつつも「1位じゃないんかい!」と鋭く突っ込む紗月さん

親子のような2人の仲睦まじいやりとりに心がほっこりする取材となりました。

紗月さんファン必見!オフショット

祇園には紗月さんの青春時代が詰まっています

祇園には紗月さんの青春時代が詰まっています

美味しいチョコを食べ、ほっぺたが落ちそうな紗月さん

美味しいチョコを食べ、ほっぺたが落ちそうな紗月さん

「次に来たら何を頼もうかな〜」とメニューを物色中です

「次に来たら何を頼もうかな〜」とメニューを物色中です

今回の取材で大本さんの新たな取り組みを知ることができました

大本さんの新たな取り組みも知ることができました

大将に改めて褒められるとちょっぴり恥ずかしい紗月さん

現役時代を思い出し、爆笑する紗月さん

近くで見てもお美しい紗月さんにカメラさんも思わずズーム

近くで見てもお美しい紗月さんにカメラさんも思わずズーム!!

貴重な家族ショットも!

実は今回、撮影終わりに紗月さんの旦那様とお子さんが遊びにきてくれました!

大本さんに出産報告もでき、とっても良い機会となりました

大本さんに出産報告もでき、とっても良い機会に♪

撮影が終わると外はすっかり夜に

撮影が終わると外はすっかり夜に

最後は家族仲良く帰られていきました。いつまでもお幸せに!

最後は家族仲良く帰られていきました。いつまでもお幸せに!

文章/苫とり子
撮影/弥武江利子

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