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衿替えを経て念願の芸妓へ 祇園甲部・美羽子さん「令和の芸舞妓図鑑」vol.4

衿替えを経て念願の芸妓へ 祇園甲部・美羽子さん「令和の芸舞妓図鑑」vol.4

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京都の寺社仏閣や芸舞妓さんの写真で注目を集める写真家・小見直人さん。日々更新される彼の作品から、きものと版「令和の花街図鑑」をお届けします。令和4年の最後を飾るのは、11月に衿を替えて芸妓になったばかりの美羽子さん。舞妓最後となる貴重な先笄(さっこう)姿もお愉しみください。

2023.11.15

よみもの

動物を愛し、芸に邁進 先斗町・あや野さん「令和の芸舞妓図鑑」vol.3

美羽子01

美羽子みわこ

 出身地:埼玉県
  屋形:祇園甲部・西村
見世出し:2018年5月28日
ひとこと:趣味は読書。ミステリーやサスペンスが好きで、いま読んでるのは「警視庁捜査一課」シリーズどす。

美羽子02
美羽子03
美羽子04
美羽子05

ご本人コメント

先笄(さっこう)は、重たかったどすね。寂しいって気持ちはなくて、はよ鬘をかぶりたいと思てました。衿替え(えりかえ)を目前に鬘合わせをしたんどすけど、白塗りしてへんかったこともあって、全然似合てへんどした(笑)。

※先笄(さっこう)……古くは結婚したばかりの女性が結った髪型で、祇園甲部では衿替間近になった舞妓が2週間ほど先笄を結いお歯黒をつけて過ごす。この期間にのみ見ることができる髪型で、上掲の黒紋付の際に結われている。

※鬘……舞妓は地毛で髷を結い、芸妓になると鬘を用いる。

※衿替え……舞妓の赤い衿から白い衿に替え、芸妓になること。

芸妓になったのでお稽古事はもっと頑張りたい。舞やお三味線、お茶、鼓とかの鳴り物に加えて、書道も必須どすし、長唄も習い始めたばかり。踊っているときスンッとした表情になるのが悩みなんどすけど、撮影中に小見さんから舞のときの目つきを褒めていただけてうれしかったどす。

2021.03.02

よみもの

衿替え、そして妹たちの見世出しのこと 「京都・祇園甲部芸妓、佳つ雛日記!」vol.12

美羽子06

2022年12月に八竹庵で撮影。紅葉に紫の着物がよく映えている

美羽子07

小見さん曰く、「艶っぽい目つきが舞妓というより芸妓のそれ」

美羽子08

ご贔屓の歌舞伎役者にサインをもらう習わしがある花簪の「まねき」には、片岡愛之助さんと中村鷹之資さんの名が

美羽子08

雪持ちの笹と南天がしっとりとした風情を醸し出して。光の陰影が幻想的な一枚

撮影後記

美羽子さんは、マイナンバーのキャンペーンポスターに抜擢されたり、創味食品の看板で新感線京都駅のホームを華やかにされたりと、花街の代表的存在。そんな彼女の変化や成長を追えるのは光栄です。

冒頭、孔雀の羽を大胆に配した色紋付の写真は、黒紋付の期間が終わってすぐの頃ですね。衿替え直後って、芸妓仕様のお化粧や鬘にご本人がまだ慣れてなくて、どことなく浮ついた感じになりがちだと思うんですが、彼女はいきなり似合っていました。

美羽子さんは恰好良い舞の姿からは想像もできないくらいひょうきんな女性。撮影中もすぐふざけます(笑)。そのギャップが魅力。人気が出るのも納得です。

2023.01.30

よみもの

是枝裕和監督が描く花街の文化 Netflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』〈前編〉

2023.02.27

インタビュー

小紋屋主人と現役芸妓も納得! Netflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』〈後編〉

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