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初秋の光雲寺から、初夏の水族館まで 祇園甲部・亜佐子さん 「令和の芸舞妓図鑑」vol.2

初秋の光雲寺から、初夏の水族館まで 祇園甲部・亜佐子さん 「令和の芸舞妓図鑑」vol.2

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京都の寺社仏閣や芸舞妓さんの写真で注目を集める写真家・小見直人さん。日々更新される彼の作品から、きものと版「令和の花街図鑑」をお届けします。カメラの師・とし夏菜さんに続く二人目は、近年かわいらしさの中にも艶っぽさが滲み出てきた祇園甲部の舞妓、亜佐子さんです。

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亜佐子あさこ

 出身地:岐阜県
  屋形:祇園甲部・西村
見世出し:2019年5月14日
ひとこと:最近、可愛いハンカチを集めることにハマっています。癒されます。

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ご本人コメント

屋形(やかた)には、「桜と紅葉」のように春秋の柄が入っていて二つの季節で着られる単衣が多いので、季節が限定されるお着物を着られるのはうれしいです。ピンクのお着物だと「かわいい」って言われることが多くて、黄色やと「きれい」って言うてもらえるので、明るい色でも印象が変わるんやなぁって。

16歳の頃は大人っぽさに憧れて、黒や紺といった濃い色を好んで着てました。どちらかというと実年齢より上に見られる顔立ちなので、20歳頃から藤色や水色など淡い色を選ぶようになりました。

自分の好みだけやと、どうしても偏ってしまいますね。いつもは老けて見える色を避けますが、洗練された美しさがある黒紋付は別格。気持ちがシュッとして、大好きです。

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水槽の青いライトが照明となった一枚

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亜佐子さんのお気に入りはクラゲとペンギン

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笑いを堪えているときの真面目な一瞬を激写

撮影後記

扉の写真をはじめ秋の装いで撮影したのは、南禅寺塔頭『光雲寺』(通常非公開)。その名の通り、境内に鮮やかな光線が射す美しい場所でした。亜佐子さんは遠目にも美形なのがよく判るので、引きのカットも絵になります。彼女は小柄ですが、それを感じさせない堂々とした雰囲気を醸し出せる人。普段は割とひょうきんなのに、カメラ越しに見せてくれるカッコいい表情やさり気ない目の流し方に惚れ惚れします。祇園甲部の舞妓さんである亜佐子さんが宮川町の振付で『祇園小唄』のワンシーンを撮影した一枚は、少人数の撮影会ならではの贅沢なショットですね。

中盤は、亜佐子さんが菖蒲柄のお着物で来てくれた初夏の撮影。お借りした『八竹庵』はかなり広い町家で、季節や時間帯によって光の入り方が変化するため、いつ来ても新鮮な空間です。2階の和室で撮る際は、ただ静々と歩いてきてもらうだけのリクエストでしたが、舞の心得のある方はそれだけでも見映えがすることを証明するような作品になりました。

最後、水族館での3枚のオフショットは、かなりレアです!

2023.01.30

よみもの

是枝裕和監督が描く花街の文化 Netflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』〈前編〉

2023.02.27

インタビュー

小紋屋主人と現役芸妓も納得! Netflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』〈後編〉

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