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振袖が着崩れてしまったら|応急の直し方

振袖が着崩れてしまったら|応急の直し方

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華やかな振袖や訪問着などをきれいに着こなすには、洋装のときと違って立ち居振る舞いにも注意が必要です。ここでは外出先で着崩れてしまったときに役立つ、衿元や帯の位置など、応急の直し方を動画と写真でわかりやすくご紹介します。

1. 着崩れはなぜ起こる

着物と洋服は、その構造から大きく異なります。

洋服は体の形に合わせて立体裁断をして縫製されており、ボタンやホック、ジッパーで留めて着ますが、着物は平面裁断をして縫ったガウン状のものを、体を包むようにまとい、紐や帯を結ぶことで押さえ、おのおのの体に添うように整えて着付けます。

着崩れ

そのため、着物を着ているときは、洋服を着て運動するときのように激しく動くと、衿元や帯回り、裾などが崩れてきてしまいます。

普段着のときであれば、体の動きに合わせて多少のシワやズレが生じても問題ありませんが、振袖や訪問着などのきちんと着こなしたいフォーマルな装いの場合には立ち居振る舞いにも気を付け、きれいに着こなしたいものです。

2. 外出中に着崩れてしまったときには

朝から長時間着ていれば衿元などは多少着崩れるものです。そのほかにも、お手洗いのときに跳ね上がったおはしょりがそのままになっていたり、不注意で何かの拍子に帯揚げを引っかけてしまったり……という事態はつきもの。

普段着物を着慣れない方は焦ってしまうかもしれませんが、簡単な着崩れであれば、自分で応急的に整えることができるのでご安心を

ここからは、着物が着崩れていないかのセルフチェックポイントや、自分でできる応急的な直し方について解説します。

お手洗いに行ったときなど、鏡で全身を見直し、定期的に確認する習慣をつけましょう。

3. 崩れていませんか?「衿元」をチェック!

いちばん目につくのは衿元です。正面はもちろん、後ろ姿にも抜かりなく!

振袖の着崩れ、衿元を直し方[動画より]

振袖の着崩れ、衿元の直し方[動画より]

半衿の左右どちらかが出すぎていたり、着物の中に隠れたりしていませんか?半衿は左右対称が基本で、同じ分量が出ていると整ってきれいに見えます。

半衿を指で優しくつまみ、鏡を見ながら出る分量を調整しましょう。着物の上前も緩みやすいので、着物の衿元から脇に向かって、軽くつまんだ指を優しく滑らせるようにして整えてください。

振袖の着崩れ、衿の後ろの直し方[動画より]

振袖の着崩れ、衿の後ろの直し方[動画より]

衿の“後ろ”の部分も忘れずにチェックしてください。半衿が着物から出ていませんか?

後ろの半衿は着物の中に隠れるのが基本です。もし半衿が着物からはみ出ている場合には、両手で着物の後ろの衿の部分のみつまみ、優しく引っ張って調整しましょう。

4. 「帯」の位置は下がっていませんか?

帯の位置の直し方[動画より]

振袖着用時の帯の位置の直し方[動画より]

長時間の着用や思わぬ動作、また着付け方によって、帯位置が下がってきてしまうことがあります。

もし帯位置が下がってきた場合には、前帯の下の部分を両手で持ち、下から上に向かって均等の力で引き上げます。最後に、前帯の下部中央から両脇に向かって両手をそっと滑らせ整えます。

5. 崩れていませんか?「帯揚げ」をチェック!

帯揚げの位置の直し方[動画より]

振袖着用時の帯揚げの直し方[動画より]

帯揚げも誤って引っかけて飛び出てしまったり、普段の動作によって緩んでしまったりすることがあります。そのときは、一方の手で帯の上部を広げ、もう一方の手ではみ出た帯揚げを帯の内側に押し込みます。最後に、帯と帯揚げの間に親指を入れて、中央から脇に向かってスッと滑らせて整えます。

6. 後ろが跳ね上がっていませんか?「おはしょり」をチェック!

着物で用を足すときには、着物をたくし上げて便座に座るため、おはしょりや帯のたれの部分がいっしょにめくれて跳ね上がってしまうことが多々あります。

振袖着用時のおはしょりの整え方[動画より]

振袖着用時のおはしょりの整え方[動画より]

そのためお手洗いで用を済ませたあとには、おはしょりがめくれあがったままの状態になっていないか、後ろ姿を必ず確認しましょう。

おはしょりやたれを下げ、両の手の甲で上から下になでつけ、きれいに整えてください。

7. なるべく着崩れないようにするためには

慣れない着物を朝から長時間着続けるだけでも大変ですが、さらに、気の緩みからうっかり洋服を着ているときと変わらぬ動作をしてしまい、着崩れの原因を作ってしまうことがあります。

カジュアルな着物であれば多少の着崩れはご愛敬ですが、やはり振袖や訪問着などのフォーマルな着物であれば、きれいに折り目正しく着こなしたいものです。着崩れにつながるような普段の動作は慎みましょう。

こんな動作はNG!

・走る
・大股で歩く
・外股で歩く
・腕を大きく振る
・胸よりも上に腕を上げる

動作にも十分注意が必要ですが、お手洗いに行った際など、定期的に鏡で装いをチェックする習慣をつけましょう。

こまめなチェックで早めに気が付くことが、自分でもリカバーできる程度の最小限の着崩れに留めることに繋がります。

8. まとめ

着崩れてしまったときの、自分でできる応急的な直し方を動画にまとめました。ぜひチェックしてみてください。

文章/望月聖子
ヘア&メイク/高橋亜季(アンベリール)
監修&着付け/奥泉智恵
モデル/星南のぞみ

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